天然石の中でもいくつかの鉱石はその希少性から高値で取引されることがあり、そうしたものは一般的に「宝石」と呼ばれます。ダイヤモンドやエメラルド、サファイアといった鉱石が高価で取引されるのが想像に難くない一方で、トルマリンの中でも色が青色のパライバトルマリンや、トパーズの中でもオレンジやブラウンが絶妙に入り混じったような色をしているインペリアルトパーズなど、色や産地によって価値が大きく変わってくる石もございます。

また、「天然」石がある一方で、人の手によって作られた「人工」石も存在しています。こちらの場合、天然石と比較して希少性という点で劣るため買取の価格が落ちてしまうことがあります。今回は人工石について詳しく掘り下げていきたいと思います。最後までお付き合いいただければ幸いです。

合成石

合成石とは、天然石の成分と同じ成分を使って作られた人工石です。ダイヤモンドやルビーなどはその特性から工業的価値も非常に高いのですが、品質の高い天然石を大量に使うにはコストがかかり過ぎるため、ダイヤモンドやルビーの合成石が作られるようになりました。特に、合成のダイヤモンドはラボグロウンダイヤと呼ばれることもあり、自然を傷つけないで生み出すことができる美しさとして注目を集めています。日本は京セラのクレサンベールが有名です。

合成石は天然石と同じ組成をしているため、化学的な特性も再現しています。ジュエリーとして利用されているほか、工業目的にも使用されるなど幅広い用途を持っているのも特徴です。天然石と合成石の見た目の違いはほとんどありませんが、合成石には天然石と異なり不純物をほとんど含んでいません。しかし、これを目視で見分けるは至難の業です。このまま合成石の技術が向上することで、質の低い天然石は価値が下がるかもしれないという危惧もあります。

人造石

人間が作り出した天然には存在しない石のことです。例えばダイヤモンドの代替品として人造石のキュービックジルコニアが用いられますが、これはダイヤモンドは全く違う組成をしています。

天然石、特に宝石はカラットが大きければ大きいほど価格差が開く傾向にあるので、薄い天然石（ルビー、サファイアなど）の下に人造石を貼り付けるダブレットという模造宝石が作られることもあります。

現在で見られる模造石としては、ガラスを除くと1960~70年代にかけてダイヤモニアの名前で流通したイットリウム・アルミニウム・ガーネット（YAG）と、そのあとに登場したキュービックジルコニアの２つで、そのほとんどがキュービックジルコニアとなっています。

模造石

アクリルやプラスチック、木、骨などの石以外のものを使った装飾用の素材のことです。19世紀初頭の産業革命期から模造宝石が大きく発達し始めました。それまでジュエリーは王侯貴族のものであり、持つことのできる人が限られているものでしたが、産業革命によって資産を持つようになった資本家階級によって王侯貴族の文化が模倣されるようになりました。しかし、そもそも近代初期のこの時点では宝石の産出量自体が少なく、また価格も一般市民には到底手が届かないものであったため、模造という形で貴族の装飾文化の模倣を図られました。

有名なものとしては特殊なガラス繊維によって作られているスワロフスキーや、現代でも洋服や各種装飾品に使われているラインストーンがこれに値します。高価なものとしては、1860~1930年代付近にチェコで製造されていたサフィレットが挙げられます。こちらは模造石でありながらアンティークとしての価値をもっているものとなっており、サフィリーンという模造品が作られました。すなわち、模造石の模造石です。こちらのサフィリーンもサフィレットには劣るものの価値がある石として扱われており、現在ではサフィリーンを模したガラス製品も現れています。

また、1940年代からアメリカを中心に広まっていったコスチュームジュエリーに使われている石も模造石で、MONET（モネ）やAVON（エイボン）、有名なブランドだとGIVENCYやGUCCIがコスチュームジュエリーを発売しています。

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2．天然石のかんてい局つくば店でのお買取

かんてい局つくば店で買取した宝石付きのジュエリーについて紹介したいと思います。かんてい局つくば店では、ジュエリーを買取強化中です。店内には、お客様から買取させていただいた、たくさんのジュエリーが並んでおります。気になる方はぜひ、かんてい局つくば店へお越しください。

K18WG　アメジスト・ダイヤモンド付ネックレス

かんてい局つくば店買取金額 11,000円

※2024年7月30日現在の買取金額になります。市場の動向等で金額が上下する場合がございます。

Pt900　パライバトルマリン　ダイヤモンド付リング

かんてい局つくば店買取金額 200,000円

※2024年7月30日現在の買取金額になります。市場の動向等で金額が上下する場合がございます。

K18WG オパール・ダイヤモンドリング

かんてい局つくば店買取金額 28,000円

※2024年7月30日現在の買取金額になります。市場の動向等で金額が上下する場合がございます。

Pt900 タンザナイト・ダイヤモンドリング

かんてい局つくば店買取金額 98,000円

※2024年7月30日現在の買取金額になります。市場の動向等で金額が上下する場合がございます。

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3．ダイヤモンドよりも高価な天然石!?

天然石と言ったらダイヤモンドが有名ですが、希少性という点でダイヤモンドに勝るとも劣らないようなものもございます。その中でも特に人気の３つを紹介します。

タンザナイト

タンザナイトは名前の通りタンザニアのメレラニ鉱山でしか採掘されていません。その妖艶で深く澄んだ青紫の色合いは傾けることではっきりと3色の異なる色が現れ､見る方を魅了します。鉱物名は「ゾイサイト」ですが､英語で「zoisite」は､自殺の意の「suicide」と発音が似ているを嫌い､あの有名ブランド「ティファニー」によりタンザニアの夜を思わせるような色から「タンザナイト」と命名したそうです。タンザナイトの性質として挙げられるのが前述した『多色性』です。見る角度によって青や紫､時には青と赤を同時に見る事も出来る石もあるそうです。色の濃いサファイアと見間違える方もいらっしゃるかもしれませんがサファイアと比較するとモース硬度がややサファイアの方が硬く､タンザナイトの方が傷つきやすいという性質があります。サファイアにはない劈開性があり､一定の方向へ割れやすいという欠点もあります。ですので､見間違えてサファイアと同じお手入れをしてしまうと割れてしまう可能性もあり､超音波洗浄などで洗浄してはいけない石となります。タンザナイトの色味は紫の色味はバナジウムによるもので､そこに酸化クロムが加わると深い青紫になり､逆に含有量が少なくなると緑色の発色になります。

パライバトルマリン

パライバトルマリンとは、彩度が高い鮮やかな青色、もしくは緑色をした銅着色のトルマリンのことを指します。国際的には、原産地や鉱物種に関係なく、青や緑色をした、銅が含まれるトルマリンを広くパライバトルマリンと定義しています。日本の場合は、一般社団法人の日本ジュエリー協会と宝石鑑別団体協議会が慎重に議論を行い、2006年5月1日から、パライバトルマリンは、「銅やマンガンを含有しているブルーもしくはグリーンのエルバイトトルマリン」と定義され、元素分析を行って分析報告書に限り、別名としてパライバトルマリンという名前の記載が可能になりました。さらに、「産地を特定するものではありません」というコメントをつけることで、原則として原産地の鑑別は行わないようにしました。このルールは2011年3月に改訂され、「銅を含むブルーかグリーンのトルマリン」となり、何の鉱物なのかを問わないルールに変更されました。

アレキサンドライト

アレキサンドライトは(Alexandrite)は、1830年にロシアのウラル山脈の鉱山で初めて発見された鉱石です。発見当時は、エメラルドの鉱脈で発見されたのでエメラルドの一種と思われていました。しかし、太陽光のもとではエメラルドに近い青緑色に輝いていたのですが、夜の人工照明下のもとでは赤紫色へ変色して他の宝石には見られない性質が発見され、エメラルドとは違う鉱物であることが分かりました。この鉱石が珍しいという理由で、当時のロシア皇帝であるニコライ1世に献上されました。ちょうどそのときに、皇太子アレクサンドル2世の誕生日だったので、この珍しい宝石にアレキサンドライト(アレクサンドライト)という名前が付きました。また、当時採掘がおこなわれていたのが、ロシアの西部でベラルーシという場所でした。ベラルーシの国旗は赤を緑で彩られていたので、ベラルーシの国内でも大いに盛り上がったらしいです。アレキサンドライトは産出量が少なく、その珍しい特性から、古代から知られている4大宝石(ルビー、サファイア、エメラルド、ダイヤモンド)に加えられ、5大宝石として数えられることもあります。

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