宝石は売るべきではない？

「宝石なんて売る時は二束三文」…よく耳にするワードです。

そもそも宝石とは何故あんなに高価なのでしょうか？

それは、鉱山に埋まっている石ころや岩の塊からキラキラのジュリーになるまでに途方もない時間やお金が掛かるからです。はたまた、鉱山を掘る人の命も掛かっています。

私たちが購入できる状態になった天然の宝石には、その1石1石にそういった経費がプラスされていると考えると高価なお値段にも納得できる気がします。

では、なぜ「宝石なんて売る時は二束三文」といわれてしまうのでしょうか？

それは、先ほどお伝えした《宝石1石ごとにプラスされた経費》は中古市場には関係のないものだからです。

純粋にその宝石の重量や美しさを踏まえて、中古市場ではどのくらい需要があって希少性が高いのかが宝石の買取相場になります。

かんてい局名取店では、宝石に対してしっかりとお値段をお付けできる目安としてご説明しているのは下記通りです。

■ダイヤモンド、ルビー、サファイヤ、エメラルド、アレキサンドライトの５種類

（パライバトルマリン、ブラックオパール、パパラチアサファイヤも比較的付きやすいです。）

■大粒のもの（1石で1ct以上が理想）

■内包物が少なく、色が濃くて綺麗なもの

この３項目を見ると、所有している宝石が簡単に当てはまるとは思えないですよね…

最近のジュエリーだと特に、地金の値段も上がっている事や昔より使われる宝石の質が下がっているという状況から購入価格と買取価格の差が広がっているようにも思えます。

より詳しく知りたい方は下記のブログをご覧下さい！

【宝石って買うとき高いのに売るとき安いのはなぜ？】宝石の査定の裏側をこっそり教えます！！

以上を踏まえて、鑑定士の目線から見て売っても良いのではという宝石は

・10年以上前に購入したもの

・上記の3項目に当てはまる宝石

・相続したり譲り受けた宝石

そして、売るべきではない物は「金額に納得できないもの」「身に着けていたいもの」です。

そういった場合には手放さずに何度も換金可能な質預かりがオススメです！

 

査定ポイント

①品質

先ほどもお伝えしたように、宝石の査定とは重量や美しさを踏まえて中古市場の需要を計るものです。

今回お持ちいただいたエメラルドはどういったスペックだったのか鑑定士の視点から解説していきます。

【重量】0.67ct

【カラー】Cランク（やや薄い）

【内包物】Cランク（キズや内包物多数あり）

【カット】エメラルドカット

といった感じです。

残念ながら、経年劣化などによりエメラルドには欠かせないオイル処理が抜けてしまったような状態でした。

そのため、艶感や照りは無くなって内包物やキズが目立ってしまっているんですね。

意外と知らない方もいますが、エメラルドは基本的に洗浄がNGの宝石です。

せっかくオイル処理でキズなどを目立たないように加工して綺麗にしているのに、クリーニングしてしまうと台無しに…それだけでなく最悪の場合には内包物が多い故にクリーニングによって石が欠けたり割れてしまうこともあります。

もちろん、エメラルドを身に着けたまま石鹸で洗ったりするのもNGですよ！

エメラルドの美しさを少しでも保ちたい場合には、日頃から水や洗剤などには触れないようにすることがオススメです。

 

②デザイン

大きな宝石が付いたリングやネックレスはデザインによっては少し古臭い感じがしてしまうものも多いです。

しかし、今回のリングはデザインがお洒落で今見ても可愛いと思える雰囲気でした！

大きな石がついているリングは大抵のものが石座に高さが出てしまって、ぶつかりやすいから着けづらい…というものも沢山あります。

ですが、このリングは普段使いがしやすいボリューム感で尚且つリングサイズも丁度良く、その点もプラスポイントでした！

ジュエリーの場合は【店頭販売に向いているかどうか】も非常に大事な査定ポイントです。

もし、店頭のショーケースに飾ったら売れるだろうな～と鑑定士に判断されれば地金や宝石の価値に＋αの値段が付く場合があります！！

 

今回のリングも宝石の価値は付けられませんでしたが、デザインを評価して地金の値段に＋αの金額を付けることができました！

 

ちなみにこのエメラルドリングを質に預けた場合は40,000円前後までご融資が可能です。

 

売るのは勿体ない気がするけどなぁ…という場合には売らずに一時的に預けて現金化できる質預かりもオススメです。ぜひご検討ください。

 

※買取り金額はお品物の状態、付属品、相場、在庫状況により日々変動します。上記はあくまで目安としてお考え下さい※