切手の買取について

近年、切手の買取率が下降しているのをご存知でしょうか？

理由としては次のようなことが挙げられます。

・切手収集家の減少

・切手購入需要の減少

・切手交換手数料の値上がり

・郵便の大口切手別納が利用できなくなった

・プレミア切手の相場下落　など

2019年に行われた日本郵便の支払い方法や料金の改正に伴い、切手の買取相場は需要の減少と共に下落しています。

さらに、一時ブームになった「赤猿」などのプレミア切手。

日本のものだと「ビードロを吹く娘」や「月に雁」「見返り美人」なども有名ですね。

こちらも2011年頃をピークにどんどん値段が下がって行っている印象です。

そもそも、日本のものでプレミアがつきやすいのは昭和30年以前の古いものでかつ状態が良いもの。

しかも、「ビードロを吹く娘」や「月に雁」だったとしても元々10円の額面が50円になったり1000円になっていたりする程度です。

切手の買取に大きすぎる期待は禁物ですね・・・

質屋かんてい局名取店の場合にも切手の買取率は数年前と比べると下がってきています。

2024年2月現在

・20円以下の額面のものは原則買取不可

・20円以上のものは額面に対して30％

・シートは額面に対して40％

となっております。

ちなみに、2024年秋ごろに郵便料金の上限を現行の84円から110円に改正するという話が出ております。

普段使う切手の額面が上がっていくほど、昔よく利用していた小さい額面は需要が減っていくため、買取不可の額面も引き上げざるを得ない可能性があります。

もし、使っていない昔の切手があればお早めに売ってしまうことをオススメします！

 

査定ポイント

①切手1枚の価値？アイテムの価値？

今回、鑑定士が注目したのは切手1枚としての買取価格と、切手集というコレクションアイテムとしての買取価格でどちらが高いのかということです。

先ほどもお伝えしたように、切手の買取価格は原則1枚当たりの額面に対して30％程度と決めさせて頂いております。

しかし、コレクターの方の「このアイテムに対してならこの金額まで出せる！」といった相場は切手の価値を上回ることもありますよね。

今回も、査定の段階でその可能性を考えてお調べしたところ切手1枚の価値＜アイテムの価値だと判断致しました。

さまざまな切手集やスポーツ選手の切手などが出ていますが、大幅な期待ができるものは多くありません。

先ほどもあったように切手の買取に大きすぎる期待は禁物です。

 

②コレクションとしての完成度

今回、コレクションアイテムとして価値を見出すには条件がありました。

それは「発売されたシリーズ全部が揃っていること」です。

専用のBookに20世紀デザイン切手シリーズ 全17集(17枚)がすべて揃っていることが大事なポイントでした。

厳密にいえば、内表紙となる紙や1集ごとに付属していた説明の紙が何枚か不足しているようなのですが、その点はそこまで大きなマイナスポイントにはしませんでした。

17集全ての切手が、1枚も使われることなく専用Bookにコレクションされていて、中の状態に目立つ汚れや破損が無かったのがとても良かったです。

ご自分で切手ブックに切手1枚ずつをコレクションされていた物の方が多いと思いますが、こういったコレクションアイテムとして完成されているものは、下手に中身を出したりせずにそのままお持ち頂く方が価値が付くかもしれません。

ぜひ、参考にしてみてください。

※買取り金額はお品物の状態、付属品、相場、在庫状況により日々変動します。上記はあくまで目安としてお考え下さい※