お品物の詳細

お品物：Pt900 ダイヤ0.302ct リング

素材：Pt900

主石：ダイヤモンド

カラット：0.302ct

付属品：なし

今回お持ちいただいたリングには中心にダイヤモンドが据えられていました。

両脇にはメレダイヤ(小さなダイヤ)もありますが、メインとなるのはやはり中央のダイヤモンドです。

人の手を渡ってきたものということで鑑定書やケースといった付属品はありませんでしたが、現状を基にお査定をさせていただきました。

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査定ポイント

ダイヤモンドが使われているアクセサリーを査定する際、鑑定書がある場合はその鑑定書に記載されているダイヤのグレーディング情報と実物の状態をすり合わせながら買取金額を決めていきます。鑑定書に記載されている情報は人の目で見た情報よりもより正確なものとなるので、高額査定の助けとなる場合があります。

ですが今回は鑑定書が無いので、ダイヤのカラーや傷がついていないかなどを一つひとつ、しっかりと見させていただくことになりました。

その結果、査定額に影響を与えたポイントが3つありましたので、順番にご紹介しています。

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①リングの素材がPt900だったこと

こちらのリングは素材がプラチナで、品位はPt900でした。

プラチナの品位の表記はPt1000(もしくはPt999)を100%として、順にPt950、Pt900、Pt850と数字が小さくなるのに伴って純度も下がっていきます。その中でもPt900は純度が比較的高めなのでグラム当たりの単価もPt800などと比べて高くなります。

ちなみに、なぜリングを100%プラチナだけで作らないのかというと、プラチナという素材が非常に柔らかく、それゆえに傷つきやすいからです。

せっかく買ったお気に入りのアクセサリーに数日で傷がつくなんて、誰でも避けたいですよね。

そのためプラチナを使用しているアクセサリーなどには、簡単に傷がついたり変形したりしないように割り金(わりがね)としてニッケルやパラジウムといった他の金属を合わせて硬度を持たせます。

一般的にジュエリーショップなどで売っているプラチナアクセサリーの品位がPt950～Pt850辺りのものなのは、このような事情があったんですね。

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②ダイヤの色

こちらのリングは主役の宝石がダイヤモンドなのですが、カラーがパッと見でも分かるくらいイエローの色をしています。

実はこの色、ダイヤのお査定ではプラスポイントにならないんです…

みなさんは「ダイヤモンドってなに色？」と聞かれたら、なに色をイメージしますか？

ほとんどの人は「透明」なダイヤモンドをイメージするのではないでしょうか？

実際、ダイヤモンドは無色透明なものが最も価値があるとされていますので、テレビやインターネットで見かける高額なジュエリーに使用されているダイヤモンドは、その多くが色を持たない透明なものたちです。

ダイヤモンドは自然界で原石が生まれるのですが、その全てが透明な姿を持っているわけではありません。鉱物として出来上がっていく過程で不純物が混ざり、それがダイヤの元である炭素原子に影響を与えることによって色付いてしまうのです。

天然のダイヤは人の手に触れることなく作られていくものなので、当然そのカラーをコントロールすることができません。

だからこそ混じり気のない無色透明なダイヤは高く評価されています。

対して、色付いてしまったダイヤは製品として販売される時は「ブラウンダイヤモンド」や「イエローダイヤモンド」とおしゃれに名前を付け、デザイン性をウリにして売っていますが、中古市場ではその点は特別評価されることは残念ながらなく、「色付きのダイヤ」として無色透明に近いダイヤよりも低い評価になってしまいます。

今回のダイヤも発色がハッキリとしたイエローダイヤモンド、というよりは淡く色が付いているという色味でしたのでカラーの評価はマイナスとなってしまいました。

もちろん、世界には産出量が少ないことで希少性が高まり、高額に売買されているレッドダイヤモンドやピンクダイヤモンドなどもありますので、興味のある方はぜひ調べてみてください。

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③ダイヤがどのように付いているか

ダイヤ付きのリングで実は重要なポイントとなっているのが、「ダイヤがリングどのように付いているのか」という点です。

婚約指輪でよく見るダイヤの形を“ラウンドブリリアントカット”と言います。ラウンドブリリアントカットは数あるカットの中でも、屈折率や反射といった光学的特性の面で「ダイヤが最も美しく輝くカット」と言われています。

そのため質の良いダイヤモンドを使ったアクセサリーは、その輝きを最大限引き出すために、ダイヤを留める「爪」の数を少なくして、より多くの光が当たるように工夫しているものが多いです。

それを踏まえたうえで今回のリングを見てみると、こちらのダイヤはリング本体に埋め込むような形で据えられています。

この置き方ですと光はダイヤの上部にしか当たらないので、せっかくの輝きも半減してしまいます。

ではなぜこのような形で止められているダイヤがあるのでしょうか。

理由はいくつかあり、製品としてダイヤを留める強度をしっかりとさせるためにあえて埋め込んでいるものもありますが、ダイヤ内部にあるクラック(ヒビ)やインクルージョン(内包物)を目立たせないためにといった、素材の品質面で埋め込む形にしているものもあります。

買取査定では、スタッフがしっかりとダイヤの状態を確認させていただきますが、やはり輝きが少ないものよりも、より美しく輝くものの方が高く評価されやすいです。

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