お品物の詳細

ブランド：GRAND SEIKO(グランドセイコー)

型番：9F62-0A10

モデル：メンズモデル

ムーブメント：クォーツ

ケースサイズ：36mm

機能：デイト表示

付属品：箱

グランドセイコーが考える腕時計の本質、「正確さ」「美しさ」「見やすさ」、そして「長く愛用できること」「使いやすいこと」を徹底的に追求して生まれたのが9F62-0A10です。

こちらは日付表示が付いているいわゆる「デイト」の時計で、リューズを1段引くことで日付送りが、2段引くと時刻合わせができます。

ベルトの表は髪の毛ほどの細い筋目を入れたヘアライン仕上げがされ、艶消しの落ち着いた質感で、文字盤は中心から放射状に細かな線が伸びるサンレイ仕上げになっていて、光の加減によってシャンパンゴールドやシルバーに色を変える高級感ある輝きを見せてくれます。

存在感がありながら派手になりすぎず、シンプルで機能的なデザインに加え、内部のムーブメントも非常に精度の高い物が使われており、まさにグランドセイコーというブランドのコンセプトを体現した時計です。

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査定ポイント

時計をお査定するときにまずベースになってくるのが「どのメーカーのものか」、「ムーブメントは何か」、「メンズ向け、レディース向けのどちらか」です。

そこに加えて他のアイテムと同じように「傷や汚れの具合」や、「使用できるものかどうか」、「付属品の有無」などのポイントを見て、最終的なお値段を付けさせていただく、というのが大まかなお査定の流れになります。

それでは、専門的な用語についての説明も交えながらお品物を見ていきましょう。

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①グランドセイコーとは

②ムーブメントは何？

ムーブメントとは時計を動かす動力のことで、大きく分けてゼンマイで動く「機械式」と、電池で動く「クォーツ式」の2種類があります。

機械式はゼンマイをどうやって巻き上げるかによってさらに「手巻き」と「自動巻」の2つに分かれるのですが、どちらも巻き上げられたゼンマイが元に戻ろうとする力で時計を動かしているという点は変わりません。ゼンマイが完全に戻りきってしまうと止まってしまう、クォーツ式に比べて厚くて重い、衝撃に弱い、など手間がかかったり取り扱いの難しいところはありますが、電池交換の必要がなく、定期的にメンテナンスをしていれば数十年は持つなど、寿命の点では非常に優れています。

一方のクォーツ式は電池を動力とし、水晶＝クォーツに交流電圧を流すと一定周期で規則的に振動するという性質を使って時間を刻んでいます。日々の使用にかかる手間が少なく高精度で、機械式に比べて一般的にお手頃価格なのが特徴です。ちなみに、いわゆるソーラー時計と呼ばれるものも、光エネルギーを電気に変換して動いているものですので、クォーツ式の一種に含まれます。

機械式とクォーツ式では、ご購入されるときもお買取りに出されるときも、機械式の方が高額になります。職人が極小のパーツを緻密にくみ上げて作る機械式時計は大量生産が出来ず、1本作るためのコストがクォーツよりもかかる、というのが大きいですが、時計がお好きでこだわりのある方は機械式をお探しの方が多く、機械式は供給量に対して需要が高い、というのも理由の一つとして挙げられます。

今回お買取りさせていただいたものはクォーツ式だったため、若干お値段が控え目になってしまいました。ですが、こちらはお客様がお持ちくださった時点できちんと動くことが確認できましたので、稼働品ということでお査定にプラスさせていただきました。

クォーツ式の弱点の一つに、「電池の劣化による液漏れ」があります。液漏れの程度にもよりますが、内部のムーブメントまで染みてしまうと修理も難しく、高額になってしまいます。もちろん、動かなくなってしまったものでもお査定させていただきますが、その場合ジャンク品という扱いになってしまい、お買取りの金額も残念ながら厳しくなってしまいます。

お手元で保管される場合、液漏れを防ぐには定期的に電池交換をすることが大切です。また、少しでも長くより良い状態を保ちたいということであれば、費用はそれなりにかかってしまいますが、4～5年程度の間隔で定期的にオーバーホールに出すことがお勧めです。

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③メンズ向け？レディース向け？

今回お値段の決め手になったポイントのもう一つが、「メンズウォッチだった」という点です。時計の場合、一般的にレディースよりもメンズの方がお値段が高い傾向があります。

実は時計にもメンズとレディースの区分があります。衣類ほど厳密な違いではありませんので、身に着けるものとして見れば極論好みの問題ではありますが、お査定として見るとお値段の付き方に若干の違いがあります。

時計の場合はムーブメントや文字盤などを収めているケース部分の直径が大きいものから、「メンズ」、「ボーイズ」または「ユニセックス」、「レディース」と呼ばれます。メーカーやブランドによって前後する部分もありますが、26～32㎜がレディース、32～35㎜がボーイズ、それ以上をメンズとする事が多いようです。

大きさ以外の違いは、メンズは日付・曜日の表示や速度計が付いているなど機能面で充実したものが多く、レディースは機能的にはシンプルですがベルトや文字盤、針などが繊細で凝った造りで、デザイン性の高いものが多い、という差もあります。

とはいえ、最近はメンズサイズのケース径に女性好みなデザインのものもありますし、初めからメンズ・レディースの区別を設けず、様々なサイズのカラー・デザインを幅広く取り添えるブランドも増えていて、従来の区別に関係なく自分に合ったものを自由に選ぶ方が増えている印象です。

ただお買取りの面から考えた場合、最初にも軽く触れましたが、レディースよりもメンズの方が平均して高額になりやすい傾向があります。考えられる理由は様々ですが、レディースはクォーツ式が多く、元の価格が比較的安価、という点が一つ挙げられます。

またレディースの場合、シャネルやエルメスなどのファッションブランドから出ているものも多く、そういったブランド品の場合はファッションアイテムとしての流行が反映される面もあります。同じ時計とはいえ、メンズとレディースではお値段を見る時の注目するポイントがちょっと違う、ともいえるかもしれません。

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④お品物の状態

最後に状態面と付属品で注目した点です。

まず、今回状態面でプラスになったのは、先ほども触れた通り、「稼働品だった」ということです。動かないものでもお買取りさせていただきますが、当然稼働品の方が状態が良いと判断できるので、お査定ではプラスの評価になります。

反対に、状態面でマイナスになったのは「使用品で傷がある」ということです。傷のない新品や未使用品が一番お値段が付くのはもちろんですが、使用品では未使用に近い状態程高く、傷や汚れが増えるほどお値段は厳しくなっていきます。

今回のお品物は実際腕につけて使用されていたものということで、やはりベルトや留め具の部分には擦れた跡やぶつけたような跡など、小さな傷が見受けられました。

変色や欠け、ベルトの切れなど、ご使用に問題があったり、遠目にみても目立ってしまうような傷ではありません。この先もまだまだお使いいただける状態ですし、ご購入時期やご使用期間を考えると綺麗な部類といえるのですが、使用感が強めに出ているのは気になってしまう、ということで少し割引、という判断になりました。

次に付属品ですが、プラスになるのはグランドセイコーのロゴが入った箱が付いている点です。ですが、他の付属品がないのが残念ながらマイナスになってしまいます。

時計であれば、ベルトを詰めた際の余りコマや取扱説明書など、「こんなのあってもなくても変わらないんじゃ……？」と思うようなものでも、購入されたときについていたものが残っていればいるほどお値段が付く可能性が上がります。

特に今回の場合、保証書がないのが大きなマイナスになってしまいます。保証書が付いていない場合、単なる付属品に欠品という以上に、お品物が確かにそのメーカー・ブランドの製品であるという証明がない、という点でお値段に影響してしまいます。

ブランド時計の中でも特に高級なものになると、保証書やギャランティカードの有無でお買取りの金額に数万から数十万の差が出ることもあります。

「今日は値段を見るだけだからと思って、付属品や保証書は家に置いてきたんです」というお客様も多いのですが、例えばお査定だけのご依頼でも丸ごとお持ちいただけると、より正確なお査定ができますので、忘れずお持ちいただくことをお勧めします。

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