【コレクター必見】ウイスキーの中身が減って増える?不思議な現象の正体を検証【かんてい局 新潟上越店】

【 かんてい局 新潟上越店 】
「オークション、フリマで買ったウイスキーの中身が届いたら減っていた」
そんな不思議な出来事を経験された方はいませんか?
普通、ボトル入りのウイスキーの中身が減っていたら真っ先に疑うのは「開栓品なんじゃないか」だと思います。
しかし手元にある実物は栓を保護しているフィルムは剝がれていない。コルクにも劣化あるように見えない。液漏れ特有のお酒の匂いもしない。ボトルにひび割れも無い。
――でも中身が減っている。
どうしてこんなことが起こるのでしょうか。
今回はこの不思議な「未開栓のお酒の中身が減る」現象ついて当店で検証したお話します。
【今回の検証の要約】
・驚きの発見:未開栓のウイスキー、朝から夕方で液面が「10mm」も上昇!
・写真で証明:4回にわたる定点観測で、徐々に中身が増えていく様子を完全公開
・結論:でも正体は「気温上昇による体積変化」。これを知れば、液面低下に焦る必要なし!
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事の発端
私たちがその現象に直面したのは、2026年2月のことです。
スタッフは店頭でお客様からお買取りさせていただいた「サントリー 山崎」の未開栓ボトルを、店頭販売する準備をしていました。
お買取りしたのが閉店間際だったため、商品として売り場に出すのは翌日になったのですが…翌日の朝、スタッフがボトルを確認すると中の液面位置が昨日買い取った時よりも下がっていたのです。
その差なんと、驚異の約10mm。
あまりにも大きな違いです。思わず呆然としてしまいます。
もちろん買取査定の時にはフィルムの切り取り線の状態や液漏れなどの確認は十分にしています。そのため「開いていないお酒の量が減る」なんてことはあり得ないはず…でも確かに中身が減っているように見える。
そのためこのボトルはいったんお店に出すのを止めて、仕事の合間の時間が空いた時に改めて状態を確認することにしました。
その結果、二度目の衝撃を受けることになります。
なんと……減っていた中身が増えていたんです。
スタッフは誰もボトルをかまっていません。他の山崎と入れ替えたりもしていない。なのに中身が増えて戻っている。
時間が経過してさらに減るのではなく戻っているなんて、わけが分かりません。
でもこの山崎にはきっと何かが起きているのではないか…
これは今後のお買取りやお客様へ販売する品物にも発生する可能性が無いとは言えなかったため、この機会にしっかりと調べてみることにしました。
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原因究明
未開栓ウイスキーの量の変化について調べてみると、出てくるのは「中身が減った」場合の原因について説明しているものが圧倒的に多かったです。
こちらは栓をしているコルクが劣化して隙間ができたことによる蒸発や液漏れが原因だとするものが多く、十分に理解できました。
一方で「減った中身」が「また増える」ことに関する情報は、なかなか見つかりません。
それでも、とAI検索などの力も借りて調べ続けていると、サントリーの公式サイトで気になる記事を見つけました。
そこには「外部の気温変化によってウイスキーの体積が縮んだり膨張したりして、中身の量が変わったように見える」と書かれていました。
これはかなり可能性としてありえそうです。
※サントリー公式サイト様より引用
気温変化による体積変化とは
体積とは、立体が空間の中で占める「かさ(大きさ)」のことです。
調べてみたところ、「度数40%前後のアルコールは温度1℃あたりで約0.1%弱、体積変化する。
仮に5℃差なら約0.5%前後。700mlボトルなら約3〜4mlほど変化することになります。
ボトルのネック部分は細いので、3mlでも見た目で数mm変わることはありえる。特にウイスキーの瓶は肩から上が細いものが多いため、なおさら変化が大きく見える。
新潟の冬の朝は夜よりも冷えることがあります。
お店が閉店になった夜に室温が15℃あっても、明け方に室温が下がれば一時的に中のウイスキーが収縮して液面が下がります。これは「蒸発」ではなく「収縮」です。
そのため温度が戻れば元に戻る。」とのこと。
実際、検証をした時は冬の2月。夜間から朝にかけては保管場所の室温は一桁まで下がることがあります。
その一方で日中は空調の効いた20度前後の室内に置いておくと中身が膨張して、結果中身が「多くあるように見える」。
けれど実際には液体の体積変化が発生しているだけということになります。
とはいえ文字でつらつらと説明されても、イマイチ実感が湧きません。
そこで実際に一本の山崎を使用して、一日の中で時間と室温の変化に合わせてボトルの中身が減ったように見えるのか観察してみました。
前提・保管適温の確認
ブランデーの理想の保管適温は15~20℃。これはウイスキーとほぼ同じ温度です。
ブランデーやウイスキーはアルコール度数が高く40%以上あるため、例えば同じお酒でもワインと比べると温度変化に対しては比較的強いと言えます。
💡 ちょっとした余談(蛇足)
瓶の栓をしているコルクは高温・乾燥状態では収縮してしまい、瓶との間に隙間ができてしまい、そこから液漏れや自然蒸発、中身の酸化などを発生させてしまいます。
なら冷蔵庫で冷やしている分には大丈夫なのかというと、実はそうでもなく。
冷蔵庫は霜取り機能などで庫内の水分を強制的に排出するため、湿度が非常に低く保たれています。栓をしているコルクは天然の樹皮からできているもので、湿度が低すぎる環境に置かれると乾燥してしまい硬く縮んでしまいます。
コルクが縮んでしまいボトルとの間に僅かな隙間ができてしまうと、中のお酒の揮発が加速してしまい液面低下へと繋がってしまうとのこと。
中身の体積変化だけでなく、コルクの状態維持のためにも保管環境を整えることは重要ということです。

検証
検証したのは2026年の2月です。
一日の中で4回に分けて時間・室温・液面位置・重量を確認しました。
結果は以下のとおりです。
◆1回目
確認時刻:9時21分
室温:10.0℃ ※保管適温より低め
栓のフィルム端から液面まで:約15mm
総重量:128.5g
◆2回目
確認時刻:12時00分
室温:19.0℃ ※保管適温内
栓のフィルム端から液面まで:約10mm
総重量:128.4g
◆3回目
確認時刻:14時05分
室温:22.0℃ ※保管適温内
栓のフィルム端から液面まで:約8mm
総重量:128.5g
◆4回目
確認時刻:18時03分
室温:23.0℃ ※保管適温内
栓のフィルム端から液面まで:約5mm
総重量:128.5g
保管適温内から外れてしまったのは最初の9時だけ。
それでも時間と室温の変化によって液面の位置は大きく変わりました。
その差約10mm!
最初に気付いた時と同じくらいの変位です。これは視覚的な印象はかなり大きくなります。
そして同時に重要となるのが、液面位置は大きく動いているのに総重量はほぼ変化していないということです。
12時の計測時に0.1g減りましたが、その後の14時と18時の時には最初と同じ重さに戻っています。
ちなみに重量を0.1g減らすには中身をどれくらい飲めばいいのかを、AIと一緒に確認してしました。
結論から言うと「ブランデーの総重量を0.1g減らすためには、スポイト1~2滴分飲む必要がある」とのこと。
どう考えても液面の10mm変位とは繋がりません。単純にスケールの誤差と考えた方が自然です。
💡 ちょっとした余談2
ブランデーのアルコール度数が約40%。密度は約0.94g/mL(水1.00とアルコール分約0.8)の混合物。
これを計算式にすると、
体積=質量/密度 → 0.1÷0.94≒0.106mL
つまり約0.11ml飲めば、総重量は約0.1g減ることになる。
なら0.11mlってどのくらいなのか。
・小さじ1杯=約5ml、0.11mlはその約1/45
つまりスポイトでほんの1滴レベルということになるようです。
(厳密には違うところがあったら申し訳ございません…)
結論
つまり
・温度が上がる
・ウイスキーが膨張する
・密閉容器内で体積が増える
・ネック部分に押し上げられる
・液面が上がるしかし質量は増えていない
つまり「同じ量が広がっただけ」ということです。
そもそも、元々ラベル端に近い位置まであった液面が時間経過とともに下がっていったのなら、コルクの劣化などによる中身の自然蒸発も考えられますが、今回はその逆。
液面位置が徐々に上昇していっているので、自然蒸発による変動はまず考えられません。
よってこの未開栓の山崎の液面位置の変動は蒸発によって発生したものではなく、保管している環境の温度による体積変動で変わったものであり、中身は減っていないということです。
まとめ
ウイスキーやブランデーは管理している環境や時期によって中身の量が変化したように見えることがあるということが分かりました。
今後お買取りしたお酒で同じような現象に気付いた時には、お買取りした時の状況と環境をよく思い出して確認したいと思います。
この記事をご覧なった方でも、フリマやオークションなどの二次流通でウイスキー、ブランデーを購入した時。
出品画像と違う量のものが届いたように見えた時は、すべてがそうであると断定はできませんが、原因の一つに「中身の体積変化がある」と思い出していただけたら、返品の手間暇や取引相手とのトラブルを避けることができるかもしれません。
なおかんてい局上越店では未開栓のお酒を高価買取中!
ウイスキーやブランデーなどで買ったけど飲まない…でも捨てるのは忍びない…という時には、ぜひお気軽に当店にお持ちください。1点から無料でお査定いたします!
みなさまのご来店をお待ちしております!
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