2022/10/24お知らせ

【オメガ】コーアクシャルとマスターコーアクシャルの仕組み・違いとは

オメガというと「スピードマスター」や「シーマスター」ドレスウォッチの「コンステレーション」などバリエーション豊富で幅広い価格帯があり愛され続けている時計ですよね。そこでオメガをお話しする上で外せないのが「コーアクシャル」です。さらに「マスターコーアクシャル」との違いもお話していきたいと思います。

コーアクシャルとは
コーアクシャルの仕組み
マスターコーアクシャルとは
マスタークロノメーターとは
最後に

コーアクシャルとは

コーアクシャルとはムーブメントの機構でオメガにしか搭載されていないムーブメントです。

パーツの摩耗を最小限にする設計になっており、他社のムーブメントより摩耗するスピードが遅く【壊れにくいムーブメント】と言われています。

通常の機械式時計は3～5年に一度オーバーホールをする必要がありますがコーアクシャルムーブメントは８～１０年といわれておりますので、他社ムーブメントより費用も手間も少なくなります。

また、磁気や衝撃などの環境的要因にも対応できるように作られています。

コーアクシャルの仕組み

①アンクルの爪が３つ

ゼンマイを巻き上げて解ける力を利用して動いているのが機械式時計ですが、ほどける力のスピードが速すぎてあっという間にエネルギー（力）を使ってしまいます。そこでエネルギーを定量化するために「アンクル」「がんぎ車」「テンプ」が存在します。この中の「アンクル」の爪が通常は２つに対しコーアクシャルは３つになっています。３つになることによりがんぎ車の回転を抑える摩擦が少なくなるのです。これにより、部品の負担が減り時計の寿命が飛躍的に延びました。

②ひげゼンマイ

機械式時計の不具合の原因で多く見られるのが磁気帯びです。機械式時計のひげゼンマイはステンレス合金などの金属で作られていることがほとんどでしたが、コーアクシャルはシリコン製へ変更し、耐磁性に優れたムーブメントとなりました。また、シリコンは２００℃の耐熱性があり金属は酸化して腐食するということがありますが、シリコンは酸化に強く耐久性も増す事が出来たのです。

マスターコーアクシャルとは

マスターという事は、「コーアクシャル」より優れているのは何となく伝わってきますね。どこが優れているのか、大きく変更されたのは「耐磁性」です。

コーアクシャルは1,000ガウス対応となっています。ですが更に「耐磁性」を高めるためマスターコーアクシャルはなんと15000ガウス！何と15倍の耐磁性です。ちなみ医療用MRIが10,000ガウスなので驚きですね。ちなみにロレックスのミルガウスやIWCのインヂュニアですら1,000ガウスです。

現代社会はパソコンやスマートフォンなど電化製品に囲まれて生活しているので、磁気帯びする危険性があります。ですので耐磁性が高い時計は安心して使うことが出来ますし、最強の耐磁ムーブメントと言えるでしょう。

マスタークロノメーターとは

また、コーアクシャルマスタークロノメーターというと、コーアクシャルが搭載されたマスタークロノメーター認定の時計と思ってしまいそうですが、マスターコーアクシャル搭載のマスタークロノメーター認定の時計です。マスタークロノメーターはその名前の通りスイスクロノメーター検定協会（COSC)の認定を受け、更にMETAS（スイス連邦計量・認定局）による8つの厳格なテストに合格した認定規格です。ですので、優れた精度と耐磁性を兼ね揃えた最高の時計という事になります。

また、METASでのテストはどのような検査結果だったかを、マスタークロノメーターのギャランティをオメガアプリでスキャンすることにより確認する事が出来ます。