皆さんこんにちは。

ROLEX（ロレックス）の知名度は腕時計の中では群を抜いたものがありますが、それは時計としての完成度が評価されているからにほかなりません。今回は「ロレックス」が評価されている理由（外装編）をお話致します。

目次

• 高い評価
• 素材
• ケース
• 風防
• リューズ
• リューズの刻印
• ベゼル
• 文字盤
• ブレス
• クラスプ
• 最後に

数多くのシリーズがそれぞれ高い人気を誇っているロレックスですが、ほとんどのシリーズが基本的なデザインを大きくチェンジしてはいません。それはデザインが完成形に達しているからとも言えます。

しかし細部に目を移すと素材を含めて何度も改良されています。これはムーブメントから外装の部品まで製造が可能な自社一貫製造のメーカーだからこそであり、その強みを最大限に生かして幾度も細かな改良がされているからです。

実際、ロレックスほどマイナーチェンジを重ねる時計メーカーはそうありません。

しっかりとした地盤があって、更に改良を続けているわけですから高い評価がされるのも当然のことですね。

素材

1985年以降ケースや、ブレスレットに使われているのは「904Lスチール」と呼ばれている素材です。これは一般に使われているステンレススチールと比較するとクロムの含有量が多く、それにより耐食性、堅牢性、耐久性に優れたものが出来るようになりました。

しかしこの加工は非常に困難で高い技術がないと出来ず、時計産業ではほんのわずかのメーカーのみがこの素材の採用が可能な現状です。

またロレックス社はスイス最大のゴールド加工メーカーという別の顔があり、合金が製造出来ます。2007年にはエバーローズゴールドと呼ばれる合金を開発して特許を取り、18金ピンクゴールドにプラチナを配合したことで経年による退色を防ぐ効果もあります。独特な色合いも表現出来るようになりました。

ロレックスの3大発明のひとつであるオイスターケース。その名前通りの「牡蠣」の硬い殻の様な堅牢性と耐久性があります。

さらにミドルケース、裏蓋、ベゼルも非常に高い加工精度で製造して、優れた密閉性を持つ構造とすることにより、最低でも100メートルの防水性が実現されています。

ケースを製造する方法は大きく分けると切削と鍛造の2つです。切削は金属を削り出して成形し、鍛造は何度もプレスして仕上げていきます。当然、鍛造の方が金属密度が高まって堅牢性が向上し、研磨が繰り返されても形状を保ちやすく、仕上がりも綺麗です。コストは掛かりますがロレックスのオイスターケースはすべて鍛造によるものです。

また、裏蓋も鍛造されており、さらに専用オープナーでなければ簡単には開閉出来ないので、ことさら安全性が高目られています。

現行モデルはすべて優れた耐食性のあるサファイアクリスタルが採用されています。さらにモデルによっては反射防止コーティングが施され、高い視認性を実現しています。

ちになみにデイト表示が約2.5倍に拡大されるサイクロップレンズは、ロレックス、チューダーの創業者であるハンス・ウィルスドルフが視力の弱った妻の為に考案したもので、その後特許を取っています。

また、ガラスの6時方向にはレーザー刻印された王冠マークが入っています。1999年のヨットマスターに初めて採用され2003年以降は全モデルの風防に入っています。

リューズの刻印

ここでちょっと一休みして豆知識をひとつ。

リューズを横から見ると王冠マークが入っているのですが、じつはそこにドット（・）やバー（ー）も刻印されていて、素材によって変わります。

・プラチナ→　ドットが 1つです。　（・）

・金無垢　→　ドットが2つです。　（・・）　ただしトリプルロックの金無垢はトリプルロックが優先されてドットは3つになります。　（・・・）

・ロレゾール→　バー（ー）が入ります。

・トリプルロック→　ドットが3つです。　（・・・）

・トゥインロック→　それぞれの素材を示すマークが入ります。

ベゼル

回転ベゼルにも何度も改良の手が加えられています。

素材に真鍮、ベークライト、アルミニウム等を使いながらノウハウを積み上げ、今では現行のスポーツモデルの多くに硬質で質感が良く・対傷性・対蝕性に優れたセラミック（セラクロム）が採用されています。

また目盛りはゴールドまたはプラチナでコーティングされているので永く光沢が保たれます。

そして、セラクロムベゼルの2色成形にも成功し、GMTマスターⅡに使われています。この2色成形は技術的に難しく、最初は単色だけの展開でした。その後赤青ベゼル（ペプシ）が開発されました。ちなみに他の2色ベゼルでも材料や製造方法が違うとのことで驚かされますね。

さらに回転構造も改良され操作性も進化しました。

文字盤

素材には真鍮、ゴールド、またはプラチナが使われています。

電気メッキ、蒸着メッキ、プリントなど多くの技術で仕上げられており、時計の顔である文字盤は設計から製造に至るまですべて自社で行ってきました。

またインデックスや針はゴールド製で大きめなものにして視認性を高めています。

※以前はインデックスや針に「緑色」のスーパールミノバが塗布されていましたが、２００７年頃から「青色」でそれまでの約2倍の発光時間となるクロマライトが登場し現在は全モデルに採用されています。さらに鏡面仕上げにより美観も追求しています。

ブレス

装着感が求められるブレスレットは、人間工学に基づいて設計・デザインがされています。

素材にはケースと同じ904Lスチールを採用し堅牢性を持たせています。タイプは大別して３つ。

◇　スポーツ系のモデルが中心のオイスターブレス

ベーシックタイプのブレスで、3つのコマからなっています。すべてサテン仕上げされたタイプと、中央のコマだけポリッシュされたタイプの2つがあります。

◇　ドレス系用のジュビリーブレス

かまぼこ型のコマを5つ組合わせたものです。コマ数が多いことで高いフィット感が得られます。

◇　同じくドレス系用のプレジデントブレス

かまぼこ型の大ぶりなコマを3つ組合わせています。主にデイデイトに使われていて、ラグジュアリーな見た目を強調し中央のコマにポリッシュ仕上げが施されています。

また、1999年頃からケースとブレスをつなぐフラッシュフィットの中央部が一体化され堅牢性と耐久性が飛躍的に高まりました。ちなみに裏にはブレスレット番号が刻印されています。

クラスプ

タイプは主に３つあります。

◇　押し上げて開閉するオイスタークラスプ。

◇　ジュビリーやプレジデントブレス用のクラウンクラスプです。

◇　２重ロック式で安全性の高いオイスターロック。

※　エクステンションシステム

通常コマを足したり、抜いたりしてサイズ調整しますが、ダイバーがダイビングスーツの上から着用する時などはその都度の調整が面倒。そこで取り外すことなく微調整出来るように考案されたものがこのシステムで、２タイプあります。

①　イージーリンク

オイスタークラスプとオイスターロックのおおくに装備されています。クラスプ内側にイージーリンクを内蔵しており、これを引き出して調整します。最大5㎜延長出来ます。

②　グライドロックエクステンションシステム

クラスプに刻まれたラックをスライドさせて調整するタイプで2㎜ずつ、最大約20㎜延長出来ます。

最後に

2022年９月に円安の影響でロレックスの定価改定（日本のみ）がされて、さらに高額化に拍車がかかったのですが、元々、高額化となったのは世界的な経済状況の変化、エネルギー価格や原材料費の高騰があります。

加えて並行輸入市場でのロレックスの高騰があげられます。正規店にはなかなか商品が入らないが、欲しい方は多くおり、そういった需要と供給のバランスによって中古市場での価格高騰につながっていると思われます。

例えばデイトナ（ｒｅｆ.116500ＬＮ黒）の中古市場での価格は420～440万ともいわれ（一時は500万超え）対して定価172万ほど大きく離れています。

このモデルに限らずロレックス全般に中古市場の売価、そして買取価格はかなりの教協であることからお手持ちのロレックスを手放してもいいかなとお考えの方はまさに今が売り時です。

持っているけど、結構古い、がたつきがある、壊れている等の状態でも構いません。勿論状態に応じた査定額になりますが、まさかと思う程の価格になるかも知れません。

また、当店は買取だけでなく質預かりも行っております。本当に手放してしまうか迷っている、急にお金が必要になった等の際はお品に応じた査定額をお貸ししますのでお気軽にご相談下さい。

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