ロレックス エクスプローラーIIの歴代モデルを紹介します!
ロレックス エクスプローラーIIの歴代モデルを紹介します!
エクスプローラーIIとは
1953年に誕生した冒険者の名を持つ「エクスプローラー」。
エクスプローラーの上位機種として、1971年に機能性と堅牢性を高め誕生したのが「エクスプローラーII」。
機能性の高さや刷新されたスマートなデザインはビジネスパーソンからも高い支持をされています。
どのモデルも人気の高く 手に入れづらい状態が長く続いている スポーツロレックス(通称:スポロレ)。
「エクスプローラーII」はその中でも上位に位置しています。
誕生した1970年代はクォーツショック時代真っ只中。
1969年にセイコーが世界初のクォーツ時計「アストロン」を市販化したことを引き金に、クォーツが時計界を席巻した。
機械式時計に比べ 大量生産できるクォーツ時計は安価で購入できるうえ、機能面も機械式時計より精度が高い。
クォーツ時計が時計市場でのシェアを独占してしまい 機械式時計が売れなくなってしまったことで 多くのメーカーが苦しめられた時代。
今や人気のロレックスも 当時はクォーツショックを受け人気を奪われていました。
そんな激動の時代に誕生し 50年を超えるロングセラーシリーズの「エクスプローラーII」を紹介します。
初代 Ref.1655
製造期間:1971年~1984年(1971年~1987年)
搭載ムーブメント:Cal.1570
風防:プラスチック
ケース径:40mm
振動数:19,800振動/時
パワーリザーブ:48時間
防水性能:100m
中古相場:300万円~
高倉健(俳優)
いしだ壱成(俳優)
木下ほうか(俳優)
長瀬智也(元TOKIO)
オーランド・ブルーム(俳優)
「洞窟探検家の時計」というかなり攻めたコンセプトで 24時間表示を可能としたアドベンチャー・ウォッチとして開発されました。
そのため 24時間目盛りベゼルと 夜光塗料の付いた大きな三角形の24時間針で 昼夜が区別がつかないような洞窟内でも視認できるほど 機能性が高くあります。
また視認性を高くするためか、エクスプローラーのケースサイズが36mmに対し、エクスプローラーIIは40mmとダイナミックなサイズを採用しています。
クォーツショックの中、人気回復を図るためにか 珍しい個性的なデザインを採用していました。
この時代 世界的に注目されていた「アポロ11号計画」をコンセプトにしたのか 宇宙開発や未来予想などでSFテイストが取り入れられたようなデザインです。
白くペイントされたペンシル型の長短針
ビビッドカラーの大型の24時間針
スクエアインデックス
など、スポーツロレックスの中でも最もデザイン的なチャレンジが試みられています。
初代の特徴は 24時間ベゼルの数字の表記の間に線が刻印されています。
ダイヤルには5分毎にバーインデックスが表記され、その間の外側にはスクエアインデックスが表記されています。
経年劣化の褪色なのか仕様なのか 24時間針のカラーバリエーションは「レッド」「オレンジ」「イエロー」が存在しているようです。(パンフレットでは「レッド」のみ)
「スティーブマックイーン」や「Freccione(大きな矢)」などとも呼ばれているモデルがあります。
製造されたタイミングなのか仕様によって異なり他のモデルのように「マーク」で分けられています。
マークI・・・1971年頃の1年間だけ製造されていたと言われていて ダイヤルの王冠マークやロゴの表記が小さく 秒針にドットがない
マークII・・・センターセコンド(秒針)にドットマークを設けた
マークIII・・・1974頃から1977年頃に製造されていたと言われていて ダイヤルのクロノメーター表記が上下で空白が揃っている「センタースプリット」になっている
人気順:マークI > マークIII > マークII
尖ったコンセプトを持ち ロレックスらしくないSFチックなデザインも相まって 発売当初は人気のあるモデルとは言えませんでした。
クォーツショックから立ち直る起爆剤となると思いきや 誕生から不遇の時代を過ごしていました。
2代目 Ref.16550
搭載ムーブメント:Cal.3085
風防:サファイヤクリスタル
ケース径:40mm
振動数:28,800振動/時
パワーリザーブ:48時間
防水性能:100m
中古相場:130万円~
谷尻誠(建築家)
ムーブメント開発過渡期に誕生し 4,5年しか生産されていない 非常に短命で稀少性が高いモデルです。
実際販売されていたのは1988年頃から2年間だったと言われているので、さらに稀少性が高いと言われています。
ダイヤルはブラックのほかにホワイトダイヤルが加わり、スポーツモデルでは珍しいアイボリーダイヤル(クリームダイヤル)もラインナップされていたようです。
フチのあるドットインデックス(ブラックダイヤルはシルバー、ホワイトダイヤルはブラック)
短針のメルセデハンド
12時位置の三角形マーク
モダンでシンプルになった24時間針
など 前モデルRef.1655からデザインが大きく変わっています。
ホワイトダイヤルは陶器のような質感のポーセリンダイヤル調で作られており、独特の艶感があります。
アイボリーダイヤルはホワイトダイヤルが経年変化した説もありますが、ホワイトダイヤルが変色したものは針やインデックスの縁が黒色になるのに対し、アイボリーダイヤルと言われるものは銀色(メタル調)なので 別の仕様と思われます。
また、ブラックダイヤル表面の塗料にヒビが入った「スパイダーダイヤル」と呼ばれる個体もあるようです。
ムーブメントが進化(1500系→3000系)し、ハイビート仕様になっています。
さらに短針を単独で動かせるようになり 第2時間帯を表示できるGMT機構を搭載したことで 24時間針がGMT針になり、機能面がさらにアップしました。
斬新なデザインから スマートなデザインに変更されたことからビジネスツールとして人気が上昇しました。
生産初期には通称「レイルダイヤル」も存在し、注目されているモデルです。
※レイルダイヤル・・・「センタースプリット」「スターンダイヤル」とも呼ばれるクロノメーター表記が中央で分かれているのが特徴的。
アイボリーダイヤル × センタースプリット の組み合わせは特にレアモデルです。
3代目 Ref.16570
搭載ムーブメント:Cal.3185,Cal.3186
風防:サファイヤクリスタル
ケース径:40mm
振動数:28,800振動/時
パワーリザーブ:48時間
防水性能:100m
中古相場:100万円~
三浦大輔(プロ野球)
木村拓哉(俳優・元SMAP)
草彅剛(俳優・元SMAP)
小泉孝太郎(俳優)
川崎麻世(タレント)
まこと(歌手)
ウド鈴木(芸人)
津田篤宏(芸人)
20年に渡る製造期間は 歴代エクスプローラーIIの中で一番のロングセラーモデルです。
このモデルチェンジは ムーブメントの変更が目的だったと思われ 前モデルのRef.16550デザインと 大きな違いはありません。
細かなことでは ベゼルの表記が若干細くなったことで スマートな印象を受けようになりました。
ダイヤルバリエーションは、アイボリーがなくなり ブラックとホワイトの2色展開となっています。
搭載ムーブメントのブラッシュアップ(3000系→3100系)により 安定性とメンテナンス性が向上しています。
20年の長い製造期間であり、同じRef.16570でも少しずつ仕様変更しています。
年代順にあげていくと、
1995年頃 バックルが「シングルロック」から「ダブルロック」へ変更
1998年頃 夜光塗料が「トリチウム(SWISS-T<25)」から「スーパールミノバ(SWISS MADE)」へ変更
2000年頃 フラッシュフィットが一体型へ変更
2000年頃 ラグの横穴が廃止
2004年頃 風防の6時位置に王冠の透かし彫りが入り始める。
2007年頃 インナーリングに刻印されるようになる。(ルーレット刻印、ルーレット文字盤)
2007年頃 ムーブメントがCal.3186に搭載され始める。
Cal.3186はCal.3185の後継機で「ブルーパラクロム・ヒゲゼンマイ」に変更されていて、耐磁性や耐震性が向上し、より安定した精度を確保しています。
以降のモデル(5代目まで)よりケースサイズがアップするので、このモデルが40mm最後のモデルとなりました。
4代目 Ref.216570
搭載ムーブメント:Cal.3187
風防:サファイヤクリスタル
ケース径:42mm
振動数:28,800振動/時
パワーリザーブ:48時間
防水性能:100m
中古相場:130万円~
原辰徳(プロ野球)
松山ケンイチ(俳優)
武田真治(俳優)
TAKAHIRO(歌手)
徳井義実(芸人)
矢作兼(芸人)
ジェイソン・ステイサム(俳優)
サセックス公爵ヘンリー王子(元イギリス王室)
モデル誕生40周年を迎え発表されたモデルです。
前モデルRef.16570のデザインをキープコンセプトしながらも 初代モデル(Ref.1655)の意匠だった 斬新なオレンジカラーの24時間針を復活させています。
24時間針のオレンジ化に合わせて、ダイヤルに表記されているモデル名もオレンジカラーに彩色されています。
ブラックダイヤルモデルでは 初代の配色である 針の中央部分がダイヤルと同じブラックに塗装され、針が浮遊したように見える「ファントム効果」を採用しています。
2011年当時ロレックスで行っていた大型化の流れにのり ケース径が42mmに大型化されています。
ケースの大型化に伴い、時分針・24時間針・インデックスも大型化され 視認性がさらに向上されています。
夜光塗料が「スーパールミノバ(グリーン)」から「クロマライト(ブルー)」に変更され 発光時間が約8時間に大幅に向上しています。※()内は発行色
ムーブメントにはパラクロム製ヒゲゼンマイやパラフレックス耐震装置(パラフレックス・ショック・アブソーバー)が搭載されるなど最新技術が投入されています。
今まで中空だったブレスレットの中央のリンクパーツが 無垢パーツに変更され 堅牢性がアップしています。
バックルにはイージーリンクが備えられ、容易に約5mmの微調整ができるエクステンション機能になり、利便性や着用感が向上しています。
5代目 Ref.226570
製造期間:2021年~
搭載ムーブメント:Cal.3285
風防:サファイヤクリスタル
ケース径:42mm
振動数:28,800振動/時
パワーリザーブ:70時間
防水性能:100m
中古相場:150万円~
モデル誕生50周年を迎え発表されたモデルです。
最新世代キャリバーを自負する3200系のCal.3285を搭載しています 。
従来48時間だったパワーリザーブが約70時間のロングパワーリザーブとなりました。
耐衝性と耐磁性にが向上しています。
一見際立つ変更箇所はないものの、新デザインのケースとブレスレットが採用され、オリジナルの意匠を継承しながらも、より調和のとれたフォルムになっています。
文字盤の「SWISS MMADE」の中央に王冠マークが追加されています。
ラグが細くなり 今までよりシャープでスタイリッシュになっています。
ブラックダイヤルの針の「ファントム効果」塗装が廃止されました。
流行りのセラクロムベゼルに変更される予想が多かったですが、オイスタースチール製ベゼルが継続されています。
現在 メタルベゼルはエクスプローラー2とヨットマスターのみとなっています。
白文字盤派?黒文字盤派?
エクスプローラーIIの愉しみは文字盤が白・黒あるところ!
これはメインモデルでは 「コスモグラフデイトナ」と「エクスプローラーII」のみ
では、どちらを選ぶべきか?どちらを選べばいいのか?
特徴を紹介します!
ホワイトダイヤル
白色は膨張色で実際より大きく見えるので、存在感が強調できます。
ケース・ブレスともにステンレススチールなので色馴染みがよく、さらっとした印象を受けます。
さわやかなプライベートにもってこいですね。
白文字盤はモデルによって 変色が起きやすく レアな個体になる可能性ある面白さがあります。
ブラックダイヤル
黒色は収縮色になるので、実際より小さく見えます。
小さく見えると言ってもケースがステンレススチールなので、銀色のケースが大きく 黒色の文字盤がぎゅっとして見えます。
ぎゅっとして見えるので スタイリッシュでスマートな感じです。
なのでビジネスマンのスーツにピッタリです!
また 初代Ref.1655(仕様が黒文字盤のみ)と4代目Ref.216570の黒文字盤は「ファントム効果」配色になっている面白さもあります。
結果
人気・中古相場で圧倒的な差はないものの どちらも「白文字盤」に軍配が上がっています。