2023/04/27お知らせ

ブランド腕時計の【正規品】と【並行品】とは？｜メリット・デメリットについて｜

憧れのブランド時計を検索していると出てくるキーワードが【正規品】と【並行品】ではないでしょうか？なんとなく知っているようで明確な違いなど不明な事も多いと思います。

今回はブランド腕時計の【正規品】と【並行品】の違いと、メリット・デメリットについてお伝え致します。

【正規品】とは
【並行品】とは
【正規品・正規店】のメリット・デメリット
【並行品】のメリット・デメリット
まとめ

【正規品】とは

ここでの【正規品】とは正規輸入・正規販売を意味します。本物を正規品と呼ぶケースもありますが、流通経路の違いについてお伝え致します。

正規品とは、日本の正規代理店がメーカー（ブランド）から商品を直接輸入して、国内の正規販売店で売られるもののことです。腕時計メーカーの場合〇〇ジャパンといったメーカー名+JAPANとなる場合が多くあります。

また、正規品の多くは【正規販売店】といったブランドのコンセプトを感じられる店舗で販売されることがほとんどです。販売員はメーカーの研修を受けたスペシャリストばかりです。

【並行品】とは

【並行品】とは並行輸入品の事で、メーカーと関係のない第三者が直接仕入れた商品のことを指します。仕入れた商品を国内の業者を通し、小売店などで販売します。ですので品物自体は本物です。

並行品の特徴として商品の国際保証書には、海外の販売店名が記載されていたり、未記入のまま販売されているオープンギャランティというものもあったりします。また、個人で海外旅行に行った際に免税店やブティックと言われる正規販売店で購入した時計も『海外購入品』となるので扱い的には並行品と同じくなる場合が多いです。

※並行輸入品は関税を払って合法に輸入されている商品で違法ではありません。

↑販売店等の記載がないオープンギャラ

【正規品・正規店】のメリット・デメリット

正規品・正規店のメリット

まず【正規品・正規店】のメリットですが、一言でいえば安心感だと思います。 100%全商品が新品の本物です。流通経路がしっかりとしていて偽物が混入する恐れは一切ありません。

・保証内容

並行品に比べて日本国内の保証が長くなる場合もあります。これは日本法人独自のサービスだったり、購入店舗の特典だったり様々です。

また、ベルト調整（コマ調整）なども国内正規の場合は料金がかからずに調整出来る場合が多いようです。

・品揃え

最新商品はもちろん、各種サイズ違い・色違い等幅広いラインナップでお好みの1本を選ぶことができます。

また、店頭にない商品は取り寄せや注文ができます。

・商品知識

正規店の販売員はブランド独自の研修を年に数回も受けます。ブランドによってはテストに合格しないと接客できないという基準もあるそうです。その為、ブランドの世界観を感じながら商品選びをすることが出来ます。

・アフターサービス

時計は長く愛用するアイテムです。その中でメンテナンスは必要になってきます。正規販売店ではメーカー修理の受付をしてくれます。またメンテナンスの際、会員価格が適応されるブランドもあります。

一例ですがブライトリングの場合、メンテナンス料金は半額になります。

【正規品・正規店】のデメリット

これまでの内容を見ると正規品にデメリットが無いように思われますが、いくつかご紹介いたします。

・価格が高い

1番聞くワードとして正規品は高いと言われます。ブランドの製品価値を守るために販売価格は定価販売となり、値引きや値下げは基本ありません。

また、正規品はまれに内外価格差調整という価格変更をおこないます。これは為替事情等を考慮し世界中で同じ位の販売価格になるように価格調整をおこなっています。最近では年に数回の価格改定が行われており実質値上げがおこなわれています。

・販売店が限られる

大都市部だと多くの時計店があり好きなブランドを選ぶことが出来ます。ただ、地方になると近くに正規店がなく首都圏まで出かけなければならないこともあります。

・人気商品は入荷待ちになる

正規品の場合は人気モデルは品不足になることが多く、数年単位で入荷待ちになることもあります。

【並行品】のメリット・デメリット

【並行品】のメリット

【並行品】の最大の魅力は価格だと思います。ブランドにもよりますが正規品に比べて20%位安い場合もあります。

・日本で未発売のものが手に入る

並行輸入品は海外から輸入されるため、日本では販売されていないものが手に入ることがあります。日本では手に入れないレアなものが手に入るかもしれません。

・終売品に出会える事も

正規店では定期的に商品の入れ替えをおこなっています。新作が出たら旧作は一定期間の後に店頭から姿を消します。そういったブランドのルールがあるようです。しかし、並行品は未使用の状態で残っていることがあるのでタイミングを逃してしまってどうしても欲しい商品は並行品でみつけるしかないと思います。

【並行品】のデメリット

安いには理由があります。

・日本国内での対応の違いが生じる

修理をしようと思い見積もりを取ったら思った以上に高額だったとの話を聞くことがあります。日本のメーカー修理の場合正規品に比べて割高になる場合があります。また、ブランドによっては並行品・海外購入品の持ち込み修理を受けてくれない正規店もあるようです。

時計はシリアル管理されているので、流通経路がわかるようです。

・品揃え

並行品を店頭で選ぶ際は正規店のように数百点の在庫から選ぶといったことが難しくなっています。多くの店ではワンブランド十数点といった品揃えでしょうか？もちろん、カタログ注文などもできないの場合が多いです。

・新品とは限らない

シールが貼ってあったり未開封でも、1度保証書が発行されると中古品扱いになる場合もあります。

まとめ

最後に買取価格の影響についてです。

買取査定の際に正規品か並行品かは正直あまり関係がありません。

国際保証書（ギャランティーカード）の発行元は影響しますが、そこまで大きく変わりません。なぜなら、2次流通市場においては正規店で購入し時のオーナー特典などが無効になってしまうからです。品物の価値と付属品・状態で判断しています。

ここからは個人的な見解が多くなりますのでご了承ください。

普段店頭でも正規品と並行品、新品と中古品の相談を受ける事が多くあります。そんな時はよく『自動車』の話に置き換えて説明する場合があります。車もディーラーから新車で買う場合や新古車を買う場合、中古車を買う場合など様々なパターンがあると思います。時計と同じく、絶対の安心感をディーラー購入のディーラーメンテナンスにして長く愛用するか、買い替えのサイクルが多い方だと、中古で探し街の修理工場でメンテナンスするか。など、何を最優先するかの部分が大切になってくると思います。

時計の話しに戻ると、並行品だから、中古だから手が届いた時計という方もいると思います。また、中古店で思わぬ出会いがあって衝動買いしたという場合もあると思います。