【詐欺に注意!】悪質な訪問買取/出張買取業者の実態と対処法を解説します!
こんにちは!質屋かんてい局仙台泉店の佐藤です!
2月も終わり、年度末に差し掛かろうとしております。4月から新生活がスタートするという方や、新年度に向けてご自宅や身辺の整理をする方も多いのではないでしょうか。
使わなくなった古着や雑貨、電化製品が出てきたけど、捨てるのも手間だな…というタイミングを見計ったかのように、こんな内容の電話がかかってくることがあります。
「古着などのご不要なものはございませんか?なんでも買い取りに伺います。」と。
一見親切にも聞こえますが、こういった訪問買取・出張買取(以下、訪問買取)には注意が必要です。スムーズに不用品を買い取ってもらったと思っていても実は詐欺にあっていた、という事例も少なくありません。
国民生活センターへ寄せられた訪問買取に関する相談件数は以下のようになっています。
過去のデータからも訪問買取によるトラブルは年々増加傾向にあることがお分かりいただけるかと思います。
今は自宅に人を招くことに抵抗があるかもしれませんが、コロナが沈静化してくる頃にはこの件数はさらに増加することは容易に想像ができますし、買取や質をサービスにしている当店にとっても許し難い状況です。
そこで今回は
消費生活センター(セミナー)
訪問買取会社の元従業員Aさん
訪問買取でトラブルにあったBさん
以上の方々から伺った情報から、悪質な訪問買取業者の実態とその対処法についてお話しします。
この記事を読んで、詐欺被害に遭う方が一人でも少なくなることを願っています。
悪質な訪問買取業者の実態とその対処法
目次
②訪問される前にその会社や、かかってきた電話番号について調べてみる
1.訪問買取とは?
訪問買取とは、買取業者の査定員が各ご家庭あるいは職場に赴き、価値のあるものをその場で買い取るサービスのことを指します。
悪いニュースばかり取り沙汰されていますが、有名企業やリサイクルショップも参入しており、法令やルールを守ればそのサービス自体は違法ではありません。
2.押し買いとは?
訪問買取自体が違法ではないのであれば、その中で何が問題として取り上げられているのでしょうか?
それは、「押し買い」と言われる行為にあります。
押し買いとは「売る気のないものを強引に買い取っていくこと」全般を指し、居座りや泣き落とし、特に悪質なものであれば恐喝などその手法は様々です。
3.悪質な訪問買取の特徴とその手口
セミナーへの参加などを通して、元訪問買取の査定員を行っていた方(以下Aさん)にお話を伺う機会がありました。
Aさんは訪問買取の査定員を行っていたものの、会社のやり方・手口に賛同できず退社してしまったそうです。
ここでは、Aさんのお話を基に悪質な訪問買取業者に見られる特徴とその手口をご紹介いたします。
①飛び込み訪問
アポイントなしで訪問買取を行う所謂「飛び込み訪問」は法律により禁止されています。
事前連絡もなしに「ご不要なものはございませんか?」と訪問してくる業者がいれば、それは間違いなくお断りしてください。
②電話での半強制的なアポイント
電話で「ご不要なものは〜」と言われた時に、使い古したお洋服や壊れてしまった電化製品、植木鉢などが思い浮かぶ人が多いとAさんは言います。そして、残念なことにそうした商品にはお値段がつかないことがほとんどです。
悪質な訪問買取業者の場合、明らかにお値段がつかなそうなものの場合でも「海外で売れる」「部品取りで使える」「査定だけでも」と言葉巧みに、時にはしつこいまでのアピールでアポイントを取り付けようとします。この時、そんなに言うなら…と了承してしまう方も多いとか。
査定員はこうした「値段がつかないと思っているものが実は…!」という甘言を餌に、その先にある貴金属などを狙っています。電話口で相手の話を鵜呑みにせず、冷静に考えて対処することが大切です。
③ターゲットとその選定方法
悪質な訪問買取業者のターゲットになりやすいのは、ご高齢の女性です。
なぜなら昔に貴金属のアクセサリーを購入している可能性が高く、押しに弱い方が多いためです。
では訪問買取業者はどのようにしてそうしたターゲットに向けて電話をかけるのでしょうか?
それは、「古い電話帳」です。
スマートフォンの普及により、自宅に固定電話を置かないご家庭も多くなってきました。そのため古い電話帳に掲載されている番号に電話をかけることによって、意図的にターゲットにかかりやすくしているのだそうです。
④行商従事者証・古物商許可証の有無
訪問買取の査定員は「行商従事者証」または「古物商許可証」の携帯が義務付けられています。
多くの場合首からネームタグのように提げている業者がほとんどですので、もしそれが確認できない場合は所持しているか聞いてみると良いでしょう。
⑤あらかじめ依頼した不用品に対して小さすぎる車での訪問
アポイントの際に電化製品、例えばテレビや洗濯機などの大型家電を依頼した時でも、実際の査定員は軽自動車で訪れることがあります。そんな時は注意が必要です。
その大型家電を最初から「買い取ったり持ち帰ったりする気がない」可能性があります。
査定員に尋ねても「トラックもこの地区を周ってるんですよ〜」と言ってくると思いますが、怪しいと思った場合には実際にそのトラックを呼んでもらってください。少なくともその会社が信頼できるかどうかの目安にはなるかと思います。
⑥貴金属・ブランド品買取への誘導
Aさんが就業していた訪問買取の会社では、初めにお客様が依頼してきたお品物の写真を撮影し、本部に写真を送って査定してもらう…フリをしていたそうです。
前述の通り使い古したお洋服や壊れた家電はあまりお値段がつかないものが多いのですが、「査定に10分ぐらいかかってしまうので、待っている間に他の物も査定だけでもさせてください」「貴金属なら2、3分もあれば値段は出せますから」などと言って目当ての商品を持って来させ、半ば強引に買い取るという手口が横行していたのだとAさんは語ります。
お洋服などの査定のつもりがいつの間にか貴金属を買い取る話になっていた、というパターンがほとんどだそうです。
「イミテーション(メッキ製品)でも買い取れますよ」と言ってくる場合もあるそうですが、これはアクセサリーが入っている箱などを持って来させるための言葉です。騙されないようご注意ください。
Aさんが目撃した先輩社員の一番ひどいケースでは、貴金属製の細いチェーンをそのお客様が目を離した隙に破損させ、お客様が戻ってきた時に「壊れてるから必要ないでしょ?」と言って安い値段で買い取る、ということまであったそうです。
言葉に騙されないことももちろんですが、査定員から目を離さないこともご自身の財産を守る上では非常に重要です。
⑦自宅の中まで上がってくる・居座り
基本的に、訪問買取を利用する場合は玄関先での対応をお勧めします。
なぜなら悪質な業者の場合、家の中に入れてしまうとアクセサリーが入っていそうなクローゼットやチェストなどが査定員の目に入ってしまうからです。
また、こちらから招き入れていなくてもズカズカと家の中まで上がってくる査定員もいます。
こうした査定員の場合、クローゼットやチェストを指して「この中には何が入っているんですか?」などとしつこく聞いてくる場合も多く、中には「貴金属を出してくれるまで帰らない」という悪質極まりない行為が行われることもあります。
買取してほしいものが明確に決まっている場合玄関先にまとめて置いておくことで査定員はそれらを無視できなくなりますので、無理に上がってくることを防止できます。
⑧二束三文での買取
もし貴金属製のアクセサリーを差し出し買取という流れになったとしても、提示された金額にはご注意ください。相場の知識が乏しいのをいいことに、二束三文で買い叩かれている可能性があります。
Aさんの会社では金の品位を1段階ないし2段階落として値段を提示する(例:K18→K14ないしK9)ように指導されていたそうで、そのような手口の会社が他にもないとは決して言い切れません。
ここまでほぼ貴金属についてお話ししてきましたが、それはこうした会社のほとんどが貴金属を目的としているからです。
逆にブランド品の知識は乏しい査定員も多いので、怪しいと思った場合はお手持ちのブランド品などについてお話を伺うと良いと思います。
⑨書面交付とクーリングオフの説明の有無
業者は買取内容の詳細(商品の種類・価格など)の他、事業者の氏名や住所、電話番号、クーリングオフなどについて記載した書面の交付が義務付けられています。
万が一納得のできないまま買取の契約を締結させてしまった場合でも、契約後8日間は無条件で契約の解除が可能です(クーリングオフ)。
書面の交付がなかった場合は二束三文で買取されている可能性を疑うべきです。必要であれば名刺をもらったり電話番号を聞いておくと安心です。
4.被害事例
ここでは実際に訪問買取のトラブルにあったBさんから伺った話を基に、被害事例についてご説明いたします。
Bさんは70代の女性。旦那様は亡くなっており、息子夫婦とは離れて一人暮らしでした。
将来に向けて身辺の整理を行なっていたところ、訪問買取の電話があったのだと言います。
査定員として訪れたのは30代ほどの関西弁の男性で、初めはお洋服などについて話し、にこやかな雰囲気だったそうです。
が、「貴金属は持っているけど最近はほとんど使っていない」と話すと態度が一変。
しつこく「見せてほしい」と繰り返し、声を荒げる場面もあったとのこと。事前の電話では「20分もあれば終わりますよ」と説明されていましたが、実際には1時間以上居座られたようです。
Bさんは恐怖から結婚指輪やネックレスを数点、そして旦那様の形見だった時計を差し出し、買取を承諾してしまったそうです。買取金額は総額で3万円ほど。お話を伺った限りでは、相場の10分の1程のお値段でした。
発覚したのは後日息子夫婦がお越しになられた時で、クーリングオフの期間は当に過ぎており泣き寝入りするしかなかったとのことでした。
5.対処法
事例のような悪質な訪問買取の被害に遭わないようにするには、一体どうしたらいいのでしょうか?
ここからは、その対処法についてご説明させていただければと思います。
①電話でのアポイントがあっても当日の依頼はしない
悪質な業社の場合、電話口で「今日伺います」と言ってくるところも多いです。これは、勢いで捲し立てることによって考える隙をなくし買取を成立させてしまうための手口です。
当日の依頼はしないということは、一度冷静に考える時間を作るということ。その時間があれば必要なものとそうでないものの取捨選択ができますし、後述する事前のリサーチが可能となります。
まずは業社のペースに飲まれないようにご注意ください。
②訪問される前にその会社や、かかってきた電話番号について調べてみる
前述した事前のリサーチがこちらです。例えばかかってきた電話番号や電話口で言われた会社名について携帯電話やパソコンで調べてみてください。
多くの場合口コミや電話番号案内のWebページで、電話先がどんな会社なのか知ることができます。
もし評判が悪い場合、それこそ押し買いの会社などと口コミあるいは有志の方の書き込みがあった場合、本当に利用するべきか再考する必要があるでしょう。
③訪問買取業者は家の中には上げない
特徴と手口の項目でも触れた通り、貴金属などの金品が入っているクローゼットは査定員の目に入れないようにしましょう。
無駄に時間を取られることにもなりかねませんし、つけ入る隙を見せることにもなってしまします。
訪問買取の査定員は、できる限り玄関先でのみ対応するようにしてください。
④あらかじめ依頼したもの以外の買取は断る
訪問買取におけるしつこい勧誘は法律により禁止されています。
「その状態だと買い取れないから他のものも見せて」などと言われた場合には、明らかに貴金属などを狙っています。キッパリと断りましょう。
⑤クーリングオフが適応されることを理解しておく
訪問買取の場合、クーリングオフは買取契約締結後8日間有効です。売ってしまったからといって諦めるのではなく、取り戻す方法があるということを理解しておきましょう。
⑥家族や知人によく相談する
悪質な訪問買取の査定員は、相手を丸め込めるよう口がうまい人が多いです。相手のペースに飲まれないためにも、利用の前にご家族や知人によく相談しましょう。必要であれば査定に同席してもらい、第三者としての意見を仰いでください。
6.正しい知識で自己防衛を
今回、悪質な訪問買取の手口やその対処法についてご説明させていただきました。
こうした詐欺まがいの被害に遭わないために日頃からできることは、「持っているものの価値を知っておくこと」です。
インターネットで調べても良いですが、「一人で調べてもよく分からない」「きちんとした所で見てもらいたい」という方もいらっしゃると思います。
質屋かんてい局仙台泉店では常日頃から貴金属やブランド品、時計などの相場について学び、熟知したスタッフが在籍しております。
買取や質のサービスのご利用はもちろん、お査定のみのご利用も無料で受け付けておりますので、お気軽にご相談ください。
お客様のご来店をスタッフ一同心よりお待ちしております。
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