クロノグラフとクロノメーターの違い 知っていますか!?いろんなクロノと検査基準【腕時計用語集】
いらっしゃいませ こんにちは!
かんてい局名古屋東郷店です♪
腕時計に興味がわいて調べてみると、聞きなれない単語が沢山
その中でも紛らわしい用語「クロノ〇〇」を説明します!
クロノとはギリシャ語で【時間】を意味する「Chrono(クロノ)」
「時間」に関する時計だからこそ 使われることが多く 紛らわしい単語が多いことが分かります。
このクロノが使われる単語は主に「機能名」と「精度検査規格名」の2つに使われることが多いです!
クロノグラフ(Chronograph)
「時間」を意味する「クロノ」に「示す」を意味する「Graphos(グラフ)」を合わせた言葉です。
時間を計測する「ストップウォッチ機能」やストップウォッチ機能が搭載された腕時計を言います。
ロレックス・コスモグラフデイトナをはじめ、オメガ・スピードマスターやタグホイヤー・カレラなど文字盤の中の小さなダイアル(インダイアル、スモールダイアルなど)が入っているものが多いですね!
リューズの上下にプッシュボタンがあったり、文字盤の周りのベゼルに数字(タキメーターなど)が入っていて スポーツモデルの特徴です。
クロノメーター(Chronometres)
時計の精度を表す規格名です。
スイス公認クロノメーター検定協会(COSC(コスク)/:Controle Officiel Suisse des Chronometres)が試験を行っています。
COSCは年間180万台に及ぶ時計が査定される最も大きく有名な公的機関です。
試験内容は 実際の使用を想定した5つの姿勢と3つの温度差の条件のもと 15日間 精度誤差を調査します。
※基準誤差:日差 -4秒~+6秒以内、小型ムーブメントは -5秒~+8秒以内
多くのメーカーが試験に出しますが、認定されるものはほんの一握り。
試験をクリアしたものだけに「クロノメーター」の表記することが許されます。
非常に厳しい試験をクリアをしているものに与えられる称号なので クリアしている時計は決して小さくはない付加価値となります。
ブライトリングはクォーツ式時計も査定に出す徹底ぶり
クロノマスター
「クロノマスター」はシチズンホールディングス(株)の登録商標です。
シチズンで社内クロノメーター基準に合格しているものの、スイスとの関係で「クロノメーター」と表記使用ができなくなってしまったため 新たな規格を設け その基準規格を「クロノマスター」とし
また、その基準にクリアした時計に表記されたものやモデルに「クロノマスター」と名付けました。
さらにゼニスのアイコンコレクションとしても人気の高いモデル名にも使われています。
いろいろな精度検査規格
スーパークロノメーター、高精度クロノメーター(Superlative Chronometer)
ロレックスが定めた独自の精度規格。
COSCが定めた基準よりも厳しく設定されており、ムーブメントだけではなく、実際の使用状況を考慮した検査が実施されます。
COSCでの検査をパスした上で、ムーブメントをケースに入れ 完全に組み立てられた時計としての検査を行うことで、着用時における最高の精度を保証しています。
基準誤差は日差 -2~+2秒以内(クロノメーター基準の2倍以上の厳しさ)
この基準の採用により付属の赤タグから緑タグに変更されました。
マスタークロノメーター
オメガがスイス連邦軽量認定局と共同で定めた精度規格。
ロレックスに高精度クロノメーターと同じようにCOSCの試験をパスした上で、耐磁性、パワーリザーブ、パワーリザーブが少ない状態での精度、防水性といった検査が行われます。
耐磁検査では 15,000ガウスの高磁場下で機能の確認が行われます。
パソコンやスマートフォンなど磁気を発生させる物が多く 距離を取るのが難しい現代。
耐磁性の必要性はさらに高くなっています。
ムーブメントを高磁場環境で機能を検査したのち、ケースに入れ 再度高磁場にさらし 検査。
姿勢や温度を変え、さらにはリザーブ状態を変え精度を計り 防水検査。
時計にとってかなりハードな検査です。
ジュネーブシール
スイス・ジュネーブ州が定めるムーブメント規格。
ジュネーブで製造される時計製造技術保護を目的とした規格です。
試験対象は 全ての部品製造および組み立て作業がジュネーブ州で行われている機械式ムーブメントに限り、製造地だけでなく 使用する素材や仕上げ方法などにも規定が課されています。
ムーブメントの装飾や仕上げ方法、使用素材がメインで あくまでもジュネーブの「伝統維持」がコンセプトとなります。
12カ条の基準に準拠する必要があり、認定を受けたムーブメントはジュネーブ市及びジュネーブ州の紋章が刻印されることとなります。
これまでにパテックフィリップやヴァシュロンコンスタンタン、ショパール、ロジェデュブイなどのムーブメントが認定を獲得しています。
カリエ・フルリエ
ショパールやパルミジャーニフルリエ、ボヴェが共同で設けた「最も厳しい」と言われる検査機関
試験対象がブレスレットやバックル以外のすべてがスイス国内で製造され クロノメーター規格の認定を受けた時計で 検査は「クロノフィアブルテスト」が特徴的!
24時間にわたり実装着再現状態で、日差0~+5秒を上回る精度が要求される「フルリテスト」を行います。
クロノグラフのプッシュボタン操作や回転ベゼルの実用性も検査されます。
ジュネーブシール同様、素材や装飾、仕上げ方法も検査対象。
認定されると「QUALITE FLEURIER」の表記が文字盤やケースにされ、ムーブメントには「QF」の刻印が許されます。
ブザンソン規格
フランス唯一のクロノメーター規格。
フランス屈指の時計製造地域「ブザンソン」。
ブザンソン天文台に設けられた伝統的なクロノメーター試験場です。
※1995年からはフランス工業省下「CETEHOR」研究所へ移動
ブライトリングやロンジン、ロジェデュブイ、アラン・シルベスタインなどが認定を受けています。
ドイツクロノメーター規格
ドイツの老舗宝飾メーカー「WEMPE(ヴェンペ)」が設立したクロノメーター検定所。
5つの姿勢、3温度で15日間の検査で 日差は-4秒~+6秒とクロノメーターと同様ですが、
クロノグラフ搭載機ではストップウォッチを9日目まで稼働させて 検査するドイツらしい厳格さ。
マスター1000コントロール
ジャガールクルトが設けている試験。
クロノメーター規格は15日360時間、ジュネーブシールは25日600時間
この「マスター1000コントロール」は その名の通り1000時間にわたり検査します。
ミドルクラスの価格帯の時計にまで ここまでの厳格な検査を設けているジャガールクルト。
このテストを通らなければ、どんなにコストを掛けた時計でも商品化をさせない徹底ぶり。
グランドセイコー(GS)規格
グランドセイコーが定めた精度規格。
クロノメーター規格を超える6つの姿勢、17日間の検査で 基準日差が‐3秒~+5秒以内
さらに厳しいグランドセイコースペシャル(GSS)規格
この基準日差は-2秒~+4秒以内
この厳しい検査に認定された時計には「SPECIAL」の表記がされています。
パテックフィリップシール
パテックフィリップが自社内規格として設けた基準
ジュネーブシールと関わりが強かったパテックフィリップが120年の長い関係にいったん終止符を打ち パテックフィリップシールを発足しました。
日差は-3秒~+2秒以内
見た目の美しさも査定され、装飾にも規定が設けられています。
この規格で明文化されたのは「パテックフィリップの時計は一生もの」
全てのモデルのアフターサービスを行うため、子・孫やその先まで受け継ぐことのできる時計と謳いました。
まとめ
似たような紛らわしい用語が多いですが、まったく別のもの
精度規格もいろいろなメーカーや国・地域が厳しい基準を作っていることが分かります。
高級ブランドが高い理由もわかるような気がします!
これだけ厳しいハードルを自ら課しているからこそ信頼性があるんですね!
たくさんのジャンル・種類の商品を扱っております♪
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