ポケモンカードはなぜこんなに高額になっているのか?——歴史・構造・リスクまで徹底解説
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質屋かんてい局神戸大蔵谷インター店です。
今回は「ポケモンカードはなぜこんなに高額になっているのか?——歴史・構造・リスクまで徹底解説」についての記事です。

「押入れから出てきた古いポケモンカードが、まさかの高額査定に」
「推しのピカチュウが1ヶ月で価格が倍になった」
——そんな話をSNSやニュースで目にする機会が増えています。
かつては子ども向けの遊び道具だったポケモンカードが、今では1枚数百万円、時には億単位で取引される”投資対象”にまでなりました。
一体なぜ、ただの紙切れにここまでの価値がつくのでしょうか。
この記事では、2026年8月現在のポケカ市場を踏まえながら
①これまでの高騰の歴史
②現在進行形で価格を押し上げている構造的な要因
③市場の”影”の部分やリスクまで、できるだけ深く掘り下げて解説していきます。
当店では全力買取、即日査定をモットーにお客様皆様に丁寧なサービスを提供しています。
今回のブログではお買取価格のほか、査定士が見るポイント、お品物を長く使い高く売るためのコツを紹介させていただきます!
ぜひご一読していただければと思います。
第1章 ポケカ高騰の歴史——「今回が初めて」ではない
ポケモンカードの高騰は、実は今回が初めてではありません。
過去に何度も”ブームと調整”の波を繰り返してきました。
まずはその歴史を振り返ることで、現在の高騰がどんな文脈の上にあるのかを理解しましょう。
1-1. 黎明期(1996〜1999年)——社会現象としての第一次ブーム
ポケモンカードゲームは1996年10月20日に発売されました。
発売直後から社会現象的な人気を博し、ポケモンセンターには長蛇の列ができ、小学校では「カード禁止令」が出されるほどの熱狂ぶりだったと言われています。
この時代に配布された「ポケモンイラストレーター」は、1997〜98年に雑誌『コロコロコミック』誌上で開催されたイラストコンテストの優秀賞として贈られたカードで、配布枚数は約40枚前後と推定され、後の”史上最高額カード”の代名詞となります。
2025年には有名YouTuberのローガン・ポール氏がこのカードを約7億円で購入したことが話題になり、2026年2月にはPSA10個体が約25億円で売却されたことも大きなニュースになりました。
「月刊コロコロコミック11月号」
1-2. 第一次ブーム(2018年)——YouTuberとCMがきっかけ
2018年、500円で遊べる「GXスタートデッキ」の発売をきっかけに、人気YouTuber「はじめしゃちょー」の動画や、女優・広瀬すずさんのCM出演などで人気に火がつきました。
同時期には「がんばリーリエ」を収録したハイクラスパック「GXバトルブースト」も発売され、拡張パック「超爆インパクト」の人気も相まって、プレイヤー人口の急増とともにパックの購入自体が困難になっていきました。
ただしこの時期の高騰は、主に対戦での「プレイ需要」と供給のギャップから生まれたもので、その後供給が増えるにつれてプレイ需要が満たされ、価格は下落。
価格が下がると投資目的の需要も消え、「供給増・価格低下→需要減」というスパイラルで第一次ブームは終息に向かいました。
ハイクラスパック「GXバトルブースト」
1-3. 第二次ブーム(2020〜2021年)——コロナ禍と「投資商品化」
2度目の大きな波は、新型コロナウイルスの感染拡大がきっかけでした。
外出自粛によって家庭内で楽しめる趣味への注目が高まり、手ごろな価格の「Vスタートデッキ」の登場も新規プレイヤーの参入を後押ししました。
この時期からポケカは単なる遊び道具ではなく、明確に「投資先」としての性格を帯び始めます。


2020年時点で約1,200億円だったトレカ市場全体が、その後毎年30〜45%という驚異的なペースで成長を続け、その牽引役はまさにポケモンカードでした。
この時期を象徴するのが、2021年1月のレギュレーション変更です。Bマークのカードが公式戦で使用不可になったことで、該当パックが事実上絶版となり、女性サポートカードの「かんこうきゃく」「ルチア」などが投機目的の買い占めによって急騰しました。
2018年当時5,000〜10,000円程度だったカードが、40〜50万円にまで値上がりした例もあります。
海外でも同様の熱狂が広がり、2021年にはアメリカの大手小売店「Target」でポケカを巡る争奪戦から暴力沙汰にまで発展し、販売が一時全面停止される事態となり、世界的なニュースになりました。


1-4. 2023年のバブル崩壊——「行き過ぎ」の反動
熱狂の反動は2023年に訪れます。
「ポケモンカード151」発売前後の6月にピークをつけた後、6月後半から8月にかけて高額帯のカードが大幅に下落し、PSA10がんばリーリエは約83%安まで値を落としました。
背景には再販の増加、転売ヤーの減少、そして偽造カードやサーチ品(高レアだけ抜き取られたパック)の横行による市場全体の信頼低下があったと分析されています。
また同時期にはPSA鑑定ケース自体の偽造品が出回るという衝撃的な事件も発生し、業界関係者に強い危機感を与えました。
相場はその後も下落を続け、2024年6〜7月ごろが実質的な底値だったとみられています。
つまり、現在の高騰は「一直線の右肩上がり」ではなく、一度大きな調整を経たうえでの”再上昇”だという点は押さえておく必要があります。
第2章 なぜ「今」また高騰しているのか——2025〜2026年の構造要因
2-1. 30周年という節目イベントへの期待
ポケモンカードゲームは2026年10月に30周年という大きな節目を迎えます。
過去の周年イベントは、そのたびに市場を大きく動かしてきました。
20周年(2016年)のプロモカード「おいわいピカチュウ」は現在150万円以上の価値がつき、25周年(2021年)の「GOLDEN BOX」も定価17,600円から約12万円へ高騰した実績があります。
「周年記念カードは次の周年が近づくほど再評価される」という値動きのパターンが経験則として知られており、お誕生日ピカチュウ(25th)は2026年1月時点で買取価格3万円だったのが、現在は4万5千円まで上昇するなど、30周年に向けた先行投資的な買いが顕著になっています。
2025年11月には「CELEBRATION COLLECTION」の商標も出願されており、記念パックの発売が濃厚な情勢もこの期待感を後押ししています。さらに、レディー・ガガとプリンのコラボプロモなど、30周年に合わせた世界的な展開も進行中です。
2-2. 新シリーズ「MEGA」による市場の再活性化
2025年7月から始まった新シリーズ「MEGA」は、ポケカ市場に再びブームをもたらしました。
2025年11月発売の「MEGAドリームex」や2026年1月の「ムニキスゼロ」は発売直後から品薄が続き、多くの店舗で抽選販売となるほどの盛況ぶりで、メガシンカという人気要素の復活は既存プレイヤーだけでなく新規参入者の増加にもつながっています。
パック自体が入手困難な状況のため、収録される高レアリティカードの希少性もさらに高まり、シングルカードの相場を押し上げる要因となっています。
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2-3. 「供給が増えない」希少カードという構造
ポケカ高騰を語るうえで欠かせないのが、「供給が固定されている」という構造です。
イベントで配布されたプロモカードや、裏面デザインが現在と異なる旧裏カードは再販の可能性がほぼありません。
市場に出回る枚数は時間とともに減っていく一方で、コレクターの需要は増え続けるため、価格が上がり続けやすい構造が生まれています。
未開封BOXも同様で、絶版パックや人気キャラクターを収録したBOXは流通量の減少とともに価格が右肩上がりとなっています。
一方で興味深いのは、現行商品全体で見ると製造枚数自体は年々増え続けているという事実です。
世界累計製造枚数は2019年3月の約272億枚から、2025年3月には750億枚超まで拡大しています。
つまり「ポケカ全体」が希少というより、絶版・限定という条件がついた特定の銘柄だけが構造的に希少化しているというのが実態です。
この供給構造ゆえに、高騰しているカードでも将来的な再販や再録が発表されれば相場が崩れやすいというリスクも内包しています。
2-4. ピカチュウ・リザードンという「不動のブランド力」
ポケモン市場において「ピカチュウ」「リザードン」は相場を牽引する存在で、イラストの内容以前に人気ポケモンというブランド力だけで価格が上がるほどの人気があります。
初期の「かいりきリザードン」は、初版特有の仕様と流通数の少なさから、今なお非常に高い人気と価値を維持し続けています。
2023年のバブル崩壊局面でも、ピカチュウ・リザードン・ブラッキーなど人気ポケモンのカードは根強いコレクター需要に支えられ、大きく値崩れしなかったものが多いと報告されており、キャラクター人気は市場の底堅さを支える”アンカー”のような役割を果たしています。



2-5. PSA鑑定という「状態の可視化」インフラ
近年の高騰を支えるもう一つの要因が、第三者鑑定機関PSAによるグレーディングです。
PSAとは第三者機関によるカードの品質鑑定サービスで、最高評価のPSA10を取得したカードは未鑑定品の数倍の価格で取引されることも珍しくありません。
鑑定によって保存状態がスコア化されることで、状態の良い個体の希少価値が誰の目にも明確になり、市場での評価が高まりやすくなります。
実際、PSA10の認定枚数が46,810枚と非常に多いカードであっても、海外プロモカードへの強い需要を背景に価格が上昇している例があり、鑑定済みカードそのものへの需要の強さがうかがえます。

2-6. 海外需要と円安という追い風
日本発のカルチャーであるポケモンカードは、いまや世界中のコレクターが取り合う存在です。
円安と海外コレクターの参入によって日本産のポケカが海外に流出し、PSA10の美品在庫が慢性的に不足している状況が続いています。
「Pokémon Trading Card Game Pocket」のリリースにより、デジタル経由でポケカに興味を持つ海外ユーザーも急増</cite>しました。
海外需要の影響を象徴するのが「ゴッホピカチュウ」です。
2023年9月にオランダ・アムステルダムのゴッホ美術館で配布されたこのプロモカードは、海外需要の影響を強く受ける代表的な銘柄</cite>となっており、PSA10は2025年1月時点の約8万7,000円から2026年5月には約57万円まで急騰し、2025年1年間の上昇額をわずか4ヶ月で上回るペース</cite>で値上がりしています。一方、2021年に<cite index=”23-1″>日本郵便とのコラボ企画で登場した「見返り美人ピカチュウ」は、国内限定でありながら海外流出も進み、2025年初頭の約10万円から2026年3月には53万円まで、段階的に価格を切り上げる”安定成長型”の値動き</cite>を見せています。
2-7. パック本体の値上げというコスト転嫁
供給コストの上昇も価格に影響しています。<cite index=”5-1″>2026年5月以降に発売される拡張パック(5枚入り)は180円(税込)から200円(税込)へ価格改定</cite>されました。これは原材料・物流コストの上昇を反映したものですが、市場全体が成熟期に入りつつあるサインとも捉えられています。
第3章 市場の”影”の部分——転売・オリパ・偽造品
高騰する市場には、光だけでなく影の部分も存在します。健全にポケカと付き合ううえで知っておきたいポイントです。
3-1. 転売ヤー対策の強化
ポケモン社は新パック発売のたびに「転売等の営利を目的とした商品購入を固くお断りしています」と公式に注意喚起を行っており、転売目的と判断された場合は注文のキャンセルや利用制限の対象にもなります。
メルカリやヤフオク、PayPayフリマなど主要フリマサービスとも連携し、規約違反出品の削除などの対策を進めています。
さらに2026年に入り、ポケモンカード購入時にマイナンバーカードによる本人確認を求める仕組みが導入されるなど、悪質な転売ヤーへの包囲網は年々強まっています。

3-2. 「オリパ」ブームと詐欺リスク
高額カードを直接買う代わりに、ランダム封入の「オリパ(オリジナルパック)」でレアカードを狙うスタイルも急拡大しています。
オンラインオリパの普及によって高額カードの市場流動性が向上し、ポケカ全体の相場が安定的に回復していく側面がある一方、「高レアリティが高確率で入っている」と謳いながら、実際にはほとんど封入されていないケースも報告されており、これは出品者側の詐欺や、事業者の場合は景品表示法違反にあたる可能性もあります。
オリパの販売自体は賭博罪にも景品表示法にも直ちに抵触するものではなく違法ではありませんが、2023年4月の国会で「トレカ高騰とオリパ問題」が議論の俎上に載ったものの、直接規制する法律の制定には至っていないのが現状で、購入者側の自衛が重要になります。
3-3. 精巧化する偽造品
もう一つの大きなリスクが偽造品の増加です。2026年に入ってからも、中国製の高品質な偽造ボックスがカードショップに持ち込まれる事例が報告されており、正規品と見分けがつきにくいほど巧妙に作られたパッケージや、公式サイトに繋がるQRコードまで偽装されたケースも確認されています。
偽造カードの精巧化は市場全体の信頼性を損ない、価値の低下を招く要因にもなり得るため、公式やPSAなど信頼できる鑑定・販売ルートを利用することがこれまで以上に重要になっています。
第4章 これは「バブル」なのか?——過熱と調整の綱引き
現在の相場を過熱気味と見る声も少なくありません。象徴的なのが「メガリザードンY ex MUR」です。PSA10は2026年1月22日の約90万円から、3月には約220万円、4月20日には約410万円まで、わずか3ヶ月で約4.6倍に急騰しました。
しかしその後、5月21日には約345万円、6月18日には約335万円まで下落する調整局面も見られています。
PSA10認定枚数は5月21日の205枚から6月18日には260枚へ増加しており、認定枚数が増える中でPSA10価格はやや下落した一方、未鑑定品は100万円から110万円へ上昇するなど、同じカードでも鑑定状況によって値動きが分かれる複雑な相場</cite>になっています。
過去の教訓を踏まえれば、2023年に一度経験した急落のように、高額帯のカードが数ヶ月で数十パーセント単位で下落することは十分に起こり得ます。
世界累計製造枚数が年々拡大している構造上、再販や再録の発表一つで特定カードの相場が崩れるリスクも常につきまとう点は、購入・投資判断の際に忘れてはならないポイントです。

まとめ——複数の要因が重なった”複合的な高騰”
ポケモンカードの高額化は、単一の理由ではなく、以下のような複数の要因が層のように重なり合って生まれています。
- 歴史的な積み重ね:1996年の誕生以来、2018年・2020〜21年と繰り返されてきたブームと調整のサイクルの延長線上にある
- 30周年という節目イベントへの期待感:過去の周年銘柄の値上がり実績が、先行投資的な買いを呼んでいる
- MEGAシリーズなど新展開による市場の再活性化:品薄状態が高レアカードの希少性をさらに強めている
- 再販されない希少カード・絶版BOXという供給の制約:一方で現行商品全体の製造枚数は年々増加しており、再販リスクも内在する
- ピカチュウ・リザードンなど普遍的なキャラクター人気:バブル崩壊局面でも値崩れしにくい”アンカー”として機能
- PSA鑑定による状態の可視化:同じカードでも鑑定の有無・グレードで価格が大きく分かれる
- 円安を背景とした海外コレクターの需要拡大:日本産の美品在庫が海外に流出し続けている
一方で、2023年のバブル崩壊や、2026年に入ってからの一部カードの急落・調整が示すように、相場は決して一方向には進みません。
転売対策の強化やオリパ・偽造品をめぐるトラブルなど、市場の”影”の部分にも注意が必要です。
もし手持ちのカードの価値が気になる場合や、これから購入・投資を検討している場合は、こうした歴史的背景と構造を理解した上で、最新の相場情報を確認しながら慎重に判断することが大切です。
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