2026年の買取はこう変わる ― AIが当たり前になった時代に ―
今年も、いろいろなことがありましたね。
皆様はいかがお過ごしだったでしょうか。
こんにちは。
かんてい局香芝店 店長の久保です。
年末になると、
来年はどうなるだろう。
そんな考えが、ふと頭をよぎります。
2026年の買取について考えたとき、
相場の上下以上に、
お客様の動き方が、これから確実に変わっていくだろう
そう感じています。
その背景にあるのが、
AIが当たり前になったことです。
調べることが日常になった今
今では、分からないことがあれば、
まずAIで調べてみる。
写真を撮って情報を探す。
相場の目安を知る。
こうした行動は、
特別なことではなくなりました。
実際、来店されるお客様からも、
少し調べてから来ました。
AIではこんな情報が出てきたんですが。
そんな声を聞くことが増えています。
これは、とても自然な変化だと思います。
情報が増えたからこそ、決めきれない
ただ一方で、
調べれば調べるほど、
最後の判断が難しくなっている
そんな場面も増えました。
この情報は本当に合っているのか。
自分の品物にも当てはまるのか。
このまま進めて大丈夫なのか。
ここで、多くの方が立ち止まります。
AIにもできないことがある
私自身も、日常的にAIを使っています。
試しに、AIに弱点を聞いたことがあります。
返ってきた答えは、とても明確でした。
最終的な真贋判定はできない。
現物を直接確認できない。
判断の結果に責任を取ることはできない。
買取の現場に立っていると、
この点はとても重要だと感じます。
AIは情報を整理することは得意ですが、
その情報が目の前の品物に当てはまるかどうか。
そこまでを引き受けることはできません。
自分で売るという選択肢の現実
実は私自身、
4〜5年ほど前に、
フリマサイトやオークションサイトで
自分の物を売っていた時期があります。
やってみて分かりました。
正直、大変です。
質問への対応。
値引き交渉。
時間を選ばないやり取り。
写真撮影、説明文の作成、発送。
ときには、トラブル対応もあります。
良い経験ではありましたが、
常に気を張っていた記憶があります。
こうした手間や判断、
結果に対する責任を
すべて自分で引き受けることは、
どこまでAIが進化しても
簡単に消えるものではありません。
AIが得意なもの、苦手なもの
AIは、
ブランド品や型番がある物など、
情報が多い分野ではとても優秀です。
一方で、
骨董品や古道具のように、
背景や状態、時代性が重要なものになると、
情報だけでは判断しきれない場面が多くあります。
参考にはなっても、
決めるための材料としては足りない。
現場では、そう感じることが少なくありません。
これから増えていく相談の形
実家の整理や住み替え、相続のタイミングで、
最近よく聞く相談があります。
売った方がいいのか。
残しておくべきか。
そもそも、価値があるのかどうか。
AIやネットで調べてみた。
相場の目安も、ある程度は分かった。
それでも、
最後の一歩が決められない。
こうした状態で来店される方が、
これからさらに増えていくと感じています。
数字や情報は集められても、
目の前の品物を、今どう扱うかを決めるのは意外と難しい。
売るかどうかを決める前に、
考え方を整理したい。
そのために話を聞いてほしい。
そんな相談が増えています。
最後に
売る前提でなくても構いません。
相場の話だけでも大丈夫です。
どう考えればいいのか。
何から整理すればいいのか。
その相談からで、十分です。
2026年も、
かんてい局香芝店では、
人が見て、人が判断し、人が責任を持つ買取を、
変わらず大切にしていきます。



