スタッフブログ

~ コラム ~ 店長くぼのノンフィクション出張買取日記 - 第2話:切手が役目を終える時


◆ 昼下がりの倉庫整理と一本の連絡

11月、月末に差し掛かった昼下がり。
お店の倉庫スペースで商品を整理していると、スマホに着信が。
松原店の店長・中島さんからの電話です。

中島店長「最近、切手の中古価格が暴落しているそうです。
知り合いの金券ショップから情報が入りました
また詳しくわかったら連絡しますね!」

通話はあっという間に終わりましたが、声には少し焦りが混じっていました。
その一報が、切手についての記憶を大きく揺り動かすきっかけになりました。

◆ 切手査定の裏側

切手の買取。
鑑定士の間でも、正直なところ好き嫌いが分かれるジャンルです。

理由は単純で、切手の査定は一枚ぽんと出されることがほとんどなく、
封筒いっぱいのバラ切手、何十枚も貼られたシート、アルバム丸ごと数冊といった形でやって来るからです。

一枚一枚について、こんなポイントを確認していきます。

・シートかバラか
・発行年代
・額面
・裏糊の状態
・折れや破れ、汚れの有無
・保管されていた環境
・プレミア(記念発行や人気図案など)の有無

同じ額面でも、状態や保管状況が違えば価値は大きく変わります。

小さな紙片に見えても、
切手一枚の中には驚くほど多くの情報が詰まっている。

その情報をほどいていく作業が、手間でもあり、面白さでもあります。

◆ どうして大量になるのか

切手査定が「大量」になりがちな背景には、
1950年代後半から1960年代にかけての切手ブームがあります。

少年たちの間で切手収集が熱く盛り上がり、
その頃に集められたコレクションが、今になって遺品や片付けのタイミングで、まとめて査定に出てきているのです。

箱を開けると、どこか懐かしい色合いの図案が並んでいます。
記念発行、開通記念、国際博覧会、オリンピック。

アルバムをめくっていると、心のどこかが少しそわそわし始めます。
集めたくなる気持ち、何となくわかるなと感じる瞬間があります。

査定という作業の中で、そうした感覚に出会える時間は、個人的にとても好きなひとときです。

◆ 暴落の噂と査定基準

そんな切手たちですが、近年は少し状況が変わってきました。

・手紙やはがきの郵送量が減っている
・支払いもデジタル化が進んでいる
・コレクション人口も高齢化している

こうした流れの中で、中古切手の需要は少しずつ下がり、
市場価格も全体としては下落傾向にあります。

当店では、切手の買取基準を「額面の30%〜70%」を一つの目安としています。
幅が大きいのは、先ほどのような状態・内容の違いによって、価値が細かく上下するからです。

古い切手だから必ず高いわけではありません。
一方で、額面通りの切手でも、状態が良く、まとまった量が揃っていれば、十分な買取額になることもあります。

切手とは、紙そのものではなく、
保管されてきた時間や環境が、そのまま価値として表に出てくる商品でもあるのです。

◆ 柏原市で出会った、九箱分の切手

切手の査定に触れると、必ず思い出すご家族がいます。

時期は、2022年6月。
コロナがまだ落ち着かず、マスク姿の生活が続いていた頃です。

大阪府柏原市の閑静な住宅街から、出張査定のご依頼をいただきました。
内容は、お母様の遺品であるお着物と、お父様が使われていたカメラの査定。

当時の私は、奈良県香芝市のかんてい局ではなく、
大阪府八尾市のリサイクルマート アリオ八尾店の店長として勤務していました。

お昼過ぎにご自宅へ伺うと、ご夫婦が出迎えてくださいました。
年齢は私より少し上くらいでしょうか。
お互いマスク越しのあいさつでしたが、丁寧に迎えてくださったことを今でも覚えています。

まずはタンス二棹分、着物と帯、帯留めなどを順番に拝見していきました。
仕立て糸が付いたままの着物もあり、お母様が大切にされていたことが伝わってきます。

次にカメラ。
こちらは、お父様のご趣味だったそうです。

お話を伺ううちに、
5年前にお父様が、昨年にお母様が旅立たれたこと、
一周忌を機に空き家となっているご実家を片付け始めたこと、
ふいに目に入った当店のチラシから今回の出張査定に繋がったことがわかりました。

着物とカメラの査定は、おおよそ6万円前後になったと記憶しています。

ここで一段落と思いきや、ご主人様が少し言いにくそうに、こう切り出されました。

ご主人様「実は、もうひとつ相談がありまして
父が集めていた切手が、押し入れにたくさん残っていて
どうしたらいいか、ずっと悩んでいたんです」

案内された部屋の押し入れを開けると、
120サイズの段ボールが、なんと九箱。

そのうち一箱を開けてみると、
切手アルバムがぎっしりと詰まっていました。

正直、その量を目にした瞬間、頭の中が一瞬真っ白になりました。
それでも、ここからが私の仕事です。

◆ 昭和35年から、昭和49年で止まる

いきなりすべてを手放すと、心が追いつかないかもしれない。
そう感じたので、

大きく三つの選択肢があることをお伝えしました。

・郵便物として使う
・コレクションとして残す
・買取に出す

「ゆっくり考えていただいて大丈夫ですよ」とお話ししました。

しかし、ご主人様の答えは早く、「売ります。
自分たちでは、もう持て余してしまうので」

と、はっきりおっしゃいました。

全て手放してしまうのは寂しさも残ると思い、
せめて一部だけでも手元に残されてはどうかとご提案しながら、段ボールを一箱ずつ開けていきました。

アルバムを取り出して背表紙を見ると、
昭和35年から始まっており、各年ごとに手書きで年代が記されています。

几帳面な方だったのでしょう。
一冊、また一冊と「昭和◯◯年」の文字が続いていきます。

ところが、昭和49年でその表記が突然止まっていました。
それ以降の切手も少しはあるのですが、年号は書かれておらず、量もぐっと少なくなり、一冊にまとめるほどではありません。

最初は、途中で飽きてしまったのかな、と正直思いました。
しかし、ご主人様の話を聞き直してハッとしました。

ご主人様が生まれた年が、まさに昭和49年だったのです。

子どもが生まれ、趣味に使っていた時間とお小遣いを、
そっと家族のほうへ向けるようになったのかもしれない。

そう想像すると、昭和49年で終わった年号の意味が、急に重みを持って見えてきました。

そのことを率直にお伝えすると、

ご主人様は昭和49年のアルバムを手に取り、

しばらくじっと眺めてから、静かにこう言われました。

ご主人様「これは置いておこうか、
よかですかね‥。」

その横顔は、少し寂しさを含みながらも、どこか決意をにじませていました。

◆ 九箱分の査定と、再訪の日

着物、カメラ、そして預かった九箱分の切手。
それらをすべて持ち帰り、店での査定が始まりました。

想像していた以上に大変な作業でしたが、一枚一枚、アルバム一冊一冊に向き合い、
数日かけてようやく査定額がまとまりました。

後日、お電話でおおよその金額をお伝えし、買取のご了承をいただいたうえで、あらためて柏原市へ向かいました。

玄関先で査定結果をお伝えすると、ご夫妻は何度も頭を下げてくださいました。

ご主人「先日は本当にありがとうございました
いろいろ巻き込んでしまって、すみませんでした」

そんなことはありません、とお話ししながらも、
私のほうこそ、少し救われたような気持ちになっていました。

正確な金額は記録を見ないとわかりませんが、
40万円以上にはなっていたと記憶しています。

しかし、今でもはっきりと覚えているのは金額ではなく、
昭和35年から続いたアルバムの背表紙の色合いと、
昭和49年のアルバムを胸に抱えたご主人様の横顔です。

それまで柔らかい表情だった目元が、一瞬だけぐっと引き締まり、耳が少し赤くなっていました。

あの瞬間、お父様の趣味と時間を、
自分なりの形で受け継ごうと決められたのだと思います。

◆ 変わっていく市場と、変わらないもの

あれから数年が経ち、世の中はさらにデジタル化が進みました。

切手を使う機会は全体として減り、中古市場の相場も下がりつつあります。

眠っている切手を少しでも活かしたい。ということであれば、正直なところ、あまり時間を置かずに動かれたほうが良い状況です。

けれど、切手査定の現場にいると、
相場の上下だけでは語り切れないものが、そこにはあると感じます。

アルバムを開くと、
そこには持ち主の暮らし方や、
親子の歴史、
その時どきの楽しみや我慢が、
小さな紙片として静かに積み重なっています。

私たちは買取という形で価値をお伝えしていますが、
本当のところは、その方が大事にしてきた時間に触れさせていただいているのだと思います。

切手の市場は変わっていくかもしれません。それでも、あの日押し入れから出てきた九箱分の切手と、昭和49年で止まったアルバムの背表紙は、
これから先も、私の中で忘れられない風景として残り続けると思います。

それでは、また誰かの暮らしの中で

価値がそっと顔を出した日に。

紹介:店長 くぼ / かんてい局 ジャンボスクエア香芝店

出張査定をしていると、
価値は思いがけない場所で眠っているものだと驚かされます。

金額だけでは測れないもの、
暮らしに寄り添ってきた時間そのものが価値になることもあります。

そんな瞬間に立ち会うたび、
これは記録しておきたいと思い、

この日記を書き始めました。

あなたのご自宅にも、
まだ顔を出していない価値がひっそりと眠っているかもしれません。
思い出したときに、ふらっと読んでいただけるとうれしいです。

更新は不定期ですが、
私はたいていどこかで元気に査定しています。


※ 本記事の無断転載・再配布はご遠慮ください。

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・近鉄下田駅から徒歩5分以内!
近鉄下田駅をご利用の方、お近くにお住まいの方に大変便利です。
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というお客様の声にお応えし、女性鑑定士が在籍しております。どうぞお気軽にご来店
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