スタッフブログ

~ 買取 コラム ~ 店長 くぼの出張買取 日記

第1話:捨てられるはずだった28点が、静かに息を吹き返した日。

「実は全部、捨てようと思ってたんです… 。」


そのひと言から、このお話は始まります。

奈良県香芝市にあるお客様宅へ伺ったその日、
朝から細かな雨が静かに降り続いていました。
今回は、その時の出来事を少し振り返って書いてみたいと思います。

冬の雨は、家の中までそっと冷たさを連れてきます。
玄関で傘を畳む手を止めたとき、
奥からやわらかい声が聞こえました。

お客様「車がなくてねぇ。持って行けなくて…家を売ることになってね。
次の家は小さくなるから、持っていけない物を見てほしくて…。」

その言葉には、
誰にも相談できないまま過ごしてこられた時間が
少しだけ滲んでいるように感じられました。

査定の流れや、貴金属やブランド品だけでなく、
日用品やギフト品も拝見できることをお話しすると、
お客様の表情がふわっとやわらいでいきました。

お客様「それなら、まず物置のものからみてもらえますか」

その声には、少しだけ安心の色が混ざっていました。
案内していただきながら、外の物置へ向かいました。


贈答品たちが静かに眠っていた場所

物置の扉を開けると、そこには… 。

紙箱や木箱がぎゅっと詰まるように積み重なっていました。

角が丸くなった箱、色褪せた包装紙。
長い時間、そのままここで息を潜めていたことが伝わってきます。

お客様「これねぇ、昔いただいたもので。
使わないまま置いててねぇ…」

箱を開けていくと、
お盆、湯呑み、調理器セット、タオルセットなどが並んでいました。

結婚式の引き出物や香典返しでいただいたであろう
あの頃の日本の贈り物文化が、ここで眠っていたのだと感じました。

その中に、「ペンギン型のかき氷機」がひょっこり顔を出しました。
視界に入った瞬間、福岡県飯塚市の祖母の家で過ごした幼少期の夏の記憶がふっと蘇ります。

台所で聞いた氷を削る音。
扇風機の風。
畳の匂い。

(思い出は、こちらの都合とは関係なく、不意にやって来るものですね~。)

仕分けを進めていくと奥からは、香蘭社、たち吉、切子、NARUMI、ノリタケ、

さらにはウェッジウッド、ロイヤルコペンハーゲンなどの箱も出てきました。

お客様「全部、捨てようと思ってたんだけどねぇ…」

私は思わず声が出ました。
それはもったいないです。ご連絡いただいて本当よかったです。


査定は、時間を見つめる作業

ここからは、いつもの静かな査定の時間です。
一点ずつ手に取り、状態、素材、需要を確認していきます。

未使用で丁寧に保管されていた品物は、
海外貿易を通じてベトナム、フィリピン、カンボジアなど、
別の国の暮らしの中で第二の出番を迎えることも少なくありません。

日本製の贈答品や食器は、古くても作りがよく、
アジア圏では今も根強い人気があります。

ブランド食器は一点ごとに価値が残り、
一方で和食器や贈答品は単価こそ控えめでも、
数が揃うことでまとまりの価値が生まれます。

そうして査定を進めていくうちに、
気づけば全部で28点。
査定合計額は23,850円でした。

お客様「捨てなくてよかったねぇ。
誰かが使ってくれるなら、それだけで嬉しいわ」

金額だけでは測れない価値が、静かに動いた瞬間でした。


綿布類にも、手つかずの時間が積み重なっていた

ひと息ついたところで、お客様が声をかけてくださいました。

お客様「それじゃあ、これも見てほしいんですけど…
お時間あります?」

次は居間へ案内されると、
布団、毛布、シーツ、タオルセットなどの綿布類が丁寧に積まれていました。

お客様「来客用にと思って置いてたんだけど…
結局、使わなくてねぇ」

誰かのために取っておいたものほど、
眠ったままになってしまうことがあります。

綿布類は未使用が条件になるため、
箱・中身の状態や保管状況をひとつずつ確認していきました。

四点が基準を満たし、査定総額は2,380円。
決して大きな金額ではありません。

それでもお客様は、「眠らせておくより、誰かの役に立つほうがいいねぇ」

と、穏やかな表情をされていました。


帰り際の缶コーヒー

荷物を車に積み込んでいると、
背後から声がしました。

お客様「ちょっと待ってねぇ」

振り返ると、
お客様が缶コーヒーとお茶を両手で持って立っておられました。

お客様「大変だったでしょう。これよかったら帰りに飲んでねぇ」

受け取った缶は、手のひらにじんわり温かさを伝えてきました。

その温かさの中に、
今日ここで見てきた品物たちの時間、
お客様の迷いと決心、そして少しの安堵が
静かに溶け込んでいるように感じました。

捨てられるはずだった食器たちと、
居間で眠っていた布団やタオルたち

どれもが、誰かの暮らしからそっと退場しようとしていた品物でした。
けれどあの日、冬の雨の日に、それぞれに新しい行き先が決まりました。

ものの価値を測る仕事をしているようで、
本当はその人が大事にしてきた時間に触れさせていただいているのだと
あらためて感じた一日でした。

それでは、また。

誰かの暮らしの中で

価値がそっと顔を出した日に…。

紹介:店長 くぼ / かんてい局 ジャンボスクエア香芝店

出張査定をしていると、
価値は思いがけない場所で眠っているものだと驚かされます。

金額だけでは測れないもの、
暮らしに寄り添ってきた時間そのものが価値になることもあります。

そんな瞬間に立ち会うたび、
これは記録しておきたいと思い、

この日記を書き始めました。

あなたのご自宅にも、
まだ顔を出していない価値がひっそりと眠っているかもしれません。
思い出したときに、ふらっと読んでいただけるとうれしいです。

更新は不定期ですが、
私はたいていどこかで元気に査定しています。


※ 本記事の無断転載・再配布はご遠慮ください。

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