ダイヤ・ルビー・サファイヤ・エメラルド・・・なぜ宝石の買取りは思ったよりも高くないのか。
宝石と言えば、とても高価な「資産」となるものというイメージを抱いている方も多くいらっしゃるのではないでしょうか?
確かに宝石は高価なものです。
しかし買った値段が高いからといって「必ず高い値段で売れる」というわけではありません。
悲しい事に、宝石は「買う時は高いけれど、売る時は安い」という部類といっても過言ではありません。
買取り業界では高級時計やバッグよりもリセールが悪いカテゴリーという位置づけなのです。
いざという時に、売ればピンチを乗り越えられる程の価値がある宝石は滅多にありません。
この記事では
何故宝石が高い金額で買取ってもらえない理由
について深堀りしていきます。
宝石の売却をお考えの方は是非最後までお読みください。
買い取ってもそのまま販売できるアクセサリーは少ない
プレゼントに人気がある指輪などのアクセサリー。
恋人や結婚相手に送る等、本気のプレゼントによく選ばれます。
しかし日本では新品のアクセサリーをプレゼントするのが一般的。
中古品のアクセサリーをプレゼントすると、喜ぶどころか怒らせてしまう場合もあるかもしれません。
そんなユーズドが選ばれにくいジュエリーやアクセサリーですが、どの買取り店でも買取りは大歓迎という姿勢です。
中古では売りにくいアクセサリーを買取ってどうするのか。
その理由は、アクセサリーに使われている金属や宝石は、新しくアクセサリーを製造するための素材としての価値があるからです。
地金によく使われる金やプラチナは溶かすことが出来るので、どんな形状であっても需要があります。
宝石も同様に、これから製造されるアクセサリーの素材として買取る事が出来ます。
しかし貴金属のように、どんな形状であっても等しくお値段がつくわけではありません。
宝石の種類、大きさ等、複数の要素でその価値が決まります。
つまり買取り店は使用済のジュエリー・アクセサリーを、販売用の中古品としてではなく、まるでパティシエが食材を仕入れるような見方で取り扱っているのです。
思ったよりも買取金額が低い、その理由
高級いちご【あまおう】を使ったショートケーキ。
そのお値段は、通常のショートケーキよりもかなり高額です。
例えば1つ1000円としましょう。
なぜこんなに高いのでしょうか?
1つは、【あまおう】を使っているから。
それは間違いありません。
いちごのショートケーキの主役は、勿論 【いちご】です。
それは間違いではありませんが、コスト面で考えると例え高級ないちごであってもケーキ全体のコストの中では大きな割合を占めるわけではありません。
いちごのショートケーキをつくるコストと言えば、スポンジケーキや生クリームの材料費、パティシエの給与等を思い浮かべますが、目に見える材料費、人件費以外にも裏では冷蔵保存しておくための電気代、お店の家賃、広告費など様々なコストが発生しています。
商売ですので利益だって必要です。
これらを全て考慮すると、1,000円で販売するケーキであってもいちごの仕入れに400円や500円も使うのは難しいのがわかります。
実際には販売価格の1/10程度に抑える必要があるでしょう。
しかし、購入する側の心理としては、
・「あまおう」を使っているから1000円もするんだ
・「あまおう」を使ったケーキは1000円もする
・「あまおう」は1000円もする
このような印象を持ちます。
アクセサリーも同じで、例えば10万円で販売されているルビーの指輪を見て、人は「ルビーって10万円もするんだ」というイメージを持ちます。
しかし販売価格の裏側には様々な要素が複雑に絡み合っています。
宝石の場合は、デザイン、加工、ブランディングと様々な業者が関わる業界です。
ケーキのように毎日大量に販売できるわけではないので、安く多く売る「薄利多売」をするわけにはいきません。
ジュエリーは高価なものであるというブランディングだって必要です。
ショートケーキのコストと売値の関係値よりもはるかに高い金額設定で売られている事は容易に想像できます。
買った額の1/10~1/20が相場
お客様にとっては売却するアクセサリーは高額な完成品を売るという見方になりますが、買取り店からの視点では、新しくアクセサリーを製造する為の素材として価値を見出しています。
~円で買ったものだから~円くらいにはなるだろうと、事前にイメージされているお客様も多くいらっしゃいますが、多くの場合、イメージしていた金額に届きません。
前述したいちごの仕入れのように宝石の査定価格は購入金額の1/10~1/20に落ち着く事が多いのが現実です。
ダイヤモンド以外の宝石の注意点
ジュエリー・アクセサリーの査定において宝石の種類を正確に特定する事は非常に重要です。
しかし宝石の種類によっては、特定が難しくお客様の記憶だけが手がかりという場合があります。
宝石は高級な資産。
間違い1つで大きな金額をロスする可能性もあり、買取る側も慎重になります。
例えば赤い石が付いていた場合、それがルビーであると断定するには以下の2つの方法があります。
①宝石の研究機関が発行した鑑定書にルビーと明記されている
②質量の刻印の頭に種類を特定できるアルファベットの頭文字が入っている(R2.4ct)等
このどちらかが確認出来て初めて断定出来たと言えるのです。
X線検査などの機材を使って石の種類を解析するという方法もありますが、通常の買取り店に、その装備はありません。
宝石の質量の刻印
ルビーなら”R”
エメラルドなら”E”
サファイアなら”S”
ダイヤ以外でとくに値段が付きやすい宝石は上記3種類
しかし、ほとんどのアクセサリーは、数字だけが刻まれている物が多く、頭文字まで彫られているアクセサリーはなかなかお目にかかれません。
アルファベットもなく、鑑定書がない場合、査定士は
「見る限りでは、恐らくルビー。しかしルビーでない可能性も否定できない」
というような疑った見方をします。
もしかすると宝石ですらなくガラスの可能性も0ではありません。
その為、どうしてもリスク込みの査定金額を提示せざるを得ません。
もともと無い場合は仕方ありませんが、少しでも高く売りたいなら鑑定書は一緒にお持ち込みされる事をお勧め致します。
ちなみにダイヤモンドは鑑定書がなくとも”ダイヤモンドチェッカー”でダイヤかダイヤ以外かは、お調べする事が出来ます。
※査定金額は鑑定書があった方が高くなる傾向がありますのでダイヤだから鑑定書は無くて良いというわけではありません。
かんてい局が心掛けていること
買取り店の中には、判断が難しい商材は一律でお断りするというスタンスの店舗も御座います。
しかし当店、かんてい局加古川店は出来るだけご満足いただける買取を心掛けていますので、まずはどんなお品物でも時間をかけて向き合い、お調べ致します。
必ずお買取り出来るわけでも、必ずお値段がつくわけでも御座いませんが、可能な限り、お客様のお持ち込みが無駄にならないよう努めます!
もし他の店舗では買取りしてもらえなかったというお品物が御座いましたら、お気軽に当店へご相談下さいませ。
質屋かんてい局 加古川店
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