【腕時計の基本】機械式腕時計のアラーム機能とは? 質屋かんてい局上尾駅前店
こんにちは!かんてい局上尾駅前店スタッフです!
本日のテーマは機械式のアラーム機能付きの腕時計についてです!
アラームといえば今やデジタル時計ですが、他の機能と同様に機械式腕時計にも存在します。
ハンマーがピンを叩く独特の音色は電子音とは違った独特の趣があります。
そんなアラーム機構付きの腕時計を歴史とともにご紹介いたします。
アラーム機能の歴史
アラーム機能自体の歴史は古く、13世紀ごろまで遡るといわれています。
機械式時計の黎明期より時刻を音で知らせる機能は研究されてきました。
当初は勿論、大きなクロックや置時計、その後は懐中時計と変遷し腕時計に搭載されるのは後の時代になってからです。
アラーム機能付きの機械式時計は一般的に主ゼンマイとは別の香箱を持ちます。
アラーム設定用の針やディスクに、エネルギーを伝えるためのカムが組み込まれ、設定した時刻になると
カムが作動しアラーム用の香箱で力を貯めていたゼンマイが解放され、ハンマーが
ピンやゴング、ケースの内側、裏蓋、中蓋のいずれかを叩くことで時刻を知らせます。
同じく音が鳴る機械式時計であるミニッツリピーターもそうですが、腕時計と音を鳴らす機構はあまり相性が良くありません。
というのも、、、
・腕時計に必要な防水、防塵対策が音を遮ってしまう
・腕と密着している事で十分にケースが振動せず音が消えてしまう
・ケース内の限られたスペースでは音量に限界あがある
など、アラーム機能を腕時計に搭載するには多くの苦労があったのです。
世界で初めてアラーム機能を腕時計に搭載したのはスイスの名門、エテルナ社だといわれてます。
ゼニス社も先駆者として有名です。
しかし、実用には向かないという評価は覆せず、各社で研究がつづけられました。
実用的なアラーム機能付き腕時計の誕生
実用品レベルのアラーム機能をた搭載した初めての腕時計として知られているのが
1947年に発表されたヴァルカン社の「クリケット」です。
ヴァルカン社は19世紀に創業された歴史あるメーカーで物理学者や音響学者の助言のもと
「クリケット・キャリバー120」というムーブメントを開発しました。
従来のアラーム機能との違いは「共鳴振動機構」にあります。
共鳴振動機構はアラーム用のピンを中蓋に取り付けることで、その振動から発する音を裏蓋で増幅する機構です。
アラーム用香箱も改良され、25秒間アラームが鳴り続けるように仕様になりました。
ちなみに、クリケットとはコオロギのことです。
物理学者に助言を求めた際に、「コオロギは30m以上離れていても音を響かせる」といわれたことに因むという説や
コオロギの鳴き声に似ているからなど諸説あります。
また、クリケットは歴代アメリカ大統領に贈呈されたことから「大統領の時計」とも呼ばれています。
現在、クリケットは傘下に加わった関係でレビュー・トーメン社から発売されています。
名門ジャガールクルトのアラーム機構付き腕時計
アラーム機能を腕時計を語る上で忘れてはならないのが、ジャガールクルトの「メモボックス」です。
1950年にメモボックスを発表し、1956年には世界で初めて自動巻き(Cal.815)とアラーム機能を搭載した腕時計を発表します。
自動巻きでは、ローターが邪魔になりアラーム機能を搭載することはできないと考えられていましたが、
高級腕時計メーカーあると同時にムーブメントメーカーとしても名を馳せてきたジャガールクルトは見事に両立させました。
現在のメモボックスはシースルーバッグ(裏スケ)を採用しています。
前述の通り金属の裏蓋で音を増幅したり、裏蓋を叩いたりすることで音を鳴らす機構であるため、
シースルーバッグの裏蓋はガラスやサファイアクリスタルなので不可能だと考えられていました。
しかし、ジャガールクルトは音を鳴らすためのピンやゴングを裏蓋から独立させ、独立したパーツにすることで
解決し、ゴングの動き自体を観賞できるようにしました。
ちなみに名前のMEMOは覚書き、VOXはラテン語で声を意味します。
ぜひ一度ご来店ください!
店舗情報
전당포 PAWN SHOP 当铺 Sanglaan casa de empeños