昔は金が690円で買えた⁉ 今は金1g2万3,000円の時代!|令和、平成、昭和~明治まで遡る金相場の歴史を解説!
かつて金には、1g1,000円前後だった時代がありました。
2026年10月1日14時に田中貴金属が公表した金の店頭小売価格は、1g23,565円(税込)。一方、2000年の年間平均価格は1g1,014円(税抜)でした。[1][2]
同じ重さの金でも、時代によって値段は大きく変わります。ただし、その道のりは一直線ではありません。昭和には大きな高騰があり、平成には1,000円前後まで下がる時期があり、令和には再び急激な上昇を迎えました。
この記事では、現在の金相場から10年ごとに過去へ遡り、令和・平成・昭和、さらに大正・明治へと金価格の歴史をたどります。
※過去の価格は、原則として田中貴金属の参考小売価格(税抜・1gあたり)です。1973年以降の年代比較には年間平均を用い、年内最高・最低価格は区別しています。2026年の価格は税込の時点価格で、年間平均とは条件が異なります。掲載価格は当店の買取価格ではありません。
金価格の節目を一覧で確認|現代から過去へ
| 年 | 時代 | 金1gの価格(税抜) |
|---|---|---|
|
2025年(直近の年次データ) |
令和7年 | 17,302円 |
| 2020年 | 令和2年 | 6,122円 |
| 2010年 | 平成22年 | 3,477円 |
| 2000年 | 平成12年 | 1,014円 |
| 1990年 | 平成2年 | 1,826円 |
| 1980年 | 昭和55年 | 4,499円 |
| 1970年 | 昭和45年 | 690円※ |
※1970年は金輸入自由化前の参考価格です。それ以外は各年の年間平均価格で、10年間全体の平均ではありません。出典:田中貴金属「年次金価格推移」。[1]
2000年と2025年を、同じ税抜の年間平均価格で比べると約17.1倍です。ただし、これは金の参考小売価格の比較であり、物価上昇を調整した利益率や、ジュエリーを売却した際の利益を表すものではありません。
2020年代・令和|金1g2万3,000円台が現実になった
2020年代は、国内の金価格の水準が大きく切り上がった時期です。2026年10月1日14時時点の店頭小売価格は、税込で1g23,565円。かつて1,000円前後だった金は、2万3,000円台で取引される時代を迎えています。[2]
一つ前の2025年には、金ETFへの資金流入や金地金・金貨への投資需要が増え、中央銀行の金購入も歴史的に高い水準を維持しました。世界の投資需要も、近年の高価格を考えるうえで欠かせません。[6]
直近の年間平均価格を、最近の年から順に確認してみましょう。
| 年 | 金1gの年間平均価格(税抜) |
|---|---|
| 2025年(令和7年) | 17,302円 |
| 2024年(令和6年) | 11,718円 |
| 2023年(令和5年) | 8,834円 |
| 2022年(令和4年) | 7,649円 |
| 2021年(令和3年) | 6,402円 |
| 2020年(令和2年) | 6,122円 |
ここで押さえておきたいのが、円相場の影響です。2021年から2022年にかけて、海外ドル建て金価格の年間平均はほぼ横ばいでした。一方、国内の年間平均価格は約19.5%上昇しています。同じ期間に、表中のドル円為替の年間平均は110.80円から132.63円へ円安方向に動きました。[1]
世界で金が値上がりする動きと、円安によって円換算額が増える動き。この二つを分けて見ることが、国内の金相場を理解する手がかりになります。
さらに2020年(令和2年)まで遡ると、新型コロナウイルスの感染拡大により世界経済が揺れた年に行き着きます。先行きへの不安や低金利が、金への投資を支える要因になりました。[5]
この年の金の年内最高価格は7,063円。1980年の6,495円を、40年ぶりに上回りました。[1]
令和の金相場は、海外価格、為替、投資家や中央銀行の需要を合わせて読むことが大切です。
2010年代・平成から令和へ|4,000円台が長く続いた
令和が始まった2019年の年間平均価格は、1g4,918円でした。その前の2013年から2018年も、年間平均は4,000円台で推移しています。
さらに遡ると、2011年は4,060円、2010年(平成22年)は3,477円でした。[1]
近年の急上昇を知っていると、「金は毎年どんどん高くなってきた」と感じるかもしれません。しかし、2010年代には、数年間にわたって比較的近い価格帯で上下する時期がありました。
2010年代は、2000年ごろより価格水準が上がる一方、上昇が足踏みする期間もあった10年です。 金相場には、急騰だけでなく、長く横ばいに近い動きを続ける時期もあります。
2000年代・平成|1,000円前後から、再び上昇へ
2009年の年間平均価格は1g2,951円。2005年まで遡ると1,619円、2000年(平成12年)には1,014円でした。ここで、まさに「金1g1,000円の時代」に行き着きます。
2000年と2009年の年間平均を比べると、この10年の間に約2.9倍へ上昇しています。[1]
この間には、2001年の米国同時多発テロ、2008年のリーマン・ショックがありました。また、2004年には金を裏付けとするETFがニューヨーク証券取引所に上場し、証券市場を通じて金に投資する方法も広がりました。[4]
2000年代は、長く低迷していた金価格が、上昇へと流れを変えた10年です。 世界の金融情勢と、金を保有する手段の広がりを重ねて見ると、平成後半の金相場の変化が分かりやすくなります。
1990年代・平成|「金1g1,000円」の時代が近づいた
1999年の年間平均価格は1g1,069円。年内最低価格は917円で、1,000円を下回る日もありました。
その前の1995年は1,209円、1990年(平成2年)は1,826円。平成初期から1990年代の終わりにかけて、国内の金価格は下落していたことが分かります。[1]
日本ではバブル崩壊後の不況が続く時期でしたが、国内の金価格がずっと上昇していたわけではありません。
ここは、金の歴史を考えるうえで見逃せないところです。「景気が悪くなると金は必ず上がる」という見方だけでは、この価格推移を説明できません。
金は世界で取引されるため、日本の景気に加え、海外の金相場や為替まで含めて見る必要があります。 平成の初めには、今とは大きく違う価格水準が長く続いていました。
1980年代・昭和から平成へ|高騰の後に、長い値下がりが始まった
1989年の年間平均価格は1g1,725円。1985年は2,490円でした。
さらに1980年(昭和55年)まで遡ると、年間平均は4,499円、年内最高価格は6,495円に達しています。この高騰を起点に、1980年代は長い値下がりへと向かいました。[1]
1985年にはプラザ合意があり、円高が進みます。金は国際市場で主に米ドル建てで取引されるため、海外価格に加えて、ドルを円に換算する為替も国内価格に影響します。[4]
実際に1980年と1989年を比べると、海外ドル建て金価格の年間平均も、表中のドル円為替の年間平均も下がっています。両方の動きが、円で見た金価格の下落につながったと考えられます。[1]
1980年代の推移が教えてくれるのは、大きな高騰の後にも、価格が長く下がることがあるという点です。 後から見れば歴史的な高値でも、当時はその先の値動きを知ることはできませんでした。
1970年代・昭和|金が一般の人にも身近になった10年
1979年の年間平均価格は1g2,218円、1973年は958円でした。1970年代後半には、第二次オイルショックや世界的なインフレも重なりました。[1][4]
さらに1970年(昭和45年)まで遡ると、参考価格は690円。大阪万博が開催されたころ、金はまだ1g1,000円に届かない価格でした。[1][4]
この10年には、金の取引を変える大きな出来事が続きます。
- 1971年:米国が金とドルの交換を停止した「ニクソン・ショック」
- 1973年:日本で金の輸入が自由化
- 1978年:日本で金の輸出が自由化
金の輸出入が自由化され、一般の人にとっても金の購入や売却が身近になっていきました。[3]
1970年代は、金の市場が開かれていく変化と、物価上昇や通貨への不安が重なった時期です。 金価格を国内の出来事だけで説明しにくくなる転換点として見ることができます。
昭和・大正・明治へ|金1gが「銭」や「数円」で表されていた時代
1970年より前まで遡ると、昭和35年の参考価格は1g590円、昭和25年は401円でした。さらに大正14年には1円73銭、明治初期には67銭と記録されています。1円は100銭なので、明治初期の金1gは1円に満たない金額で表されていたことになります。[1]
| 時代・年 | 金1gの参考価格 |
|---|---|
| 1960年(昭和35年) | 590円 |
| 1950年(昭和25年) | 401円 |
| 1945年(昭和20年) | 4円80銭 |
| 1926年(昭和元年) | 1円49銭 |
| 1925年(大正14年) | 1円73銭 |
| 1917年(大正6年) | 1円36銭 |
| 1897年(明治30年) | 1円34銭 |
| 明治初期 | 67銭 |
ただし、この数字を見て「昔は金がただ同然だった」と考えるのは早計です。当時と現在では、物価も給料も、お金の購買力も違います。また、金の取引制度も現在と同じではありません。
この表から読み取れるのは、金の価格の変化を考えるには、金そのものだけでなく、お金の価値や社会の仕組みにも目を向ける必要があるということです。
昔買った金製品は、今の価値で確認できます
金相場の歴史は、引き出しに眠る指輪やネックレスにも関わっています。
平成の1,000円前後の時代に購入したものでも、ご家族が昭和に買ったものでも、査定では現在の相場をもとに、金の純度や重量を確認します。[7]
古いデザイン、切れたネックレス、片方だけのピアスでも、金としての価値を確認できる場合があります。なお、K18などのジュエリーは純金と純度が異なるため、この記事の金価格をそのまま重量に掛けた金額が買取額になるわけではありません。
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「昔買ったものだから、今はいくらになるのだろう」。そんなお品物がございましたら、お買い物の際にお気軽にご相談ください。
出典・参考資料(確認日:2026年10月1日)











