2023/10/12スタッフブログ

酒税改正によってビールの買取価格にはどう影響するのか？｜お酒の買取/質預かり

2023年10月1日に酒税の改正がありました。今回はビール系飲料(ビール・発泡酒・第3のビール)の改正になります。この改正は2026年までに段階的に税率が変更されていく予定です。今回は酒税改正によって変化した事、ビールの買取価格についてお伝えいたします。

ビール系飲料の分類
今回の改定内容
今後の予定
買取金額について
最後に

ビール系飲料の分類

まずは、ビール系飲料がどのような条件で分けられているかについてお伝えいたします。
ビールと発泡酒の主な原料は麦芽（モルト）・ホップ・水の3つです。この主成分の違い「麦芽の仕様比率と副原料」で分類されています。

麦芽の使用量が50％以上だと【ビール】に分類され、50％未満だと【発泡酒】に分類されます。ちなみに、ビール類をつくるには麦芽だけではなく、ビール全体の味わいを調整するために「副原料」が使われています。ビールの場合、使用できる副原料は米・とうもろこし・スターチなどと定められ、主原料である麦芽の重量を超えてはいけないというルールがあります。その他にも様々な定めが厳密にはあります。

第3のビール

ビールや発泡酒とは違い、主原料に麦芽を使わないものが第3のビールと呼ばれています。大豆やとうもろこしなど麦・麦芽以外の穀物を使ってつくられる「ビールに似た香りを持つお酒」です。ほかにも、発泡酒に麦由来のスピリッツ（蒸留酒）や焼酎を加えて味わいを調整したものを第3のビールとして販売されています。なので、《麦酒》ではなく《雑酒》と記載されることもあります。

今回の改定内容

簡単にお伝えすると、10月1日から、ビールの値段が下がり、第3のビールの値段が上がりました。その仕組についてお伝えいたします。
350ミリリットル缶あたりに換算すると、ビールは6円あまり引き下げられ、一方で、第3のビールは9円あまり引き上げられます。
これによって税金が下記のようになります。
●ビール　70円→63.35円
●発泡酒　46.99円→変更なし
●第3のビール　37.8円→46.99円

なんと、発泡酒と第3のビールの差がなくなりました。
ビールと第3のビールの差も16円程度と一気に縮まりました。

今後の予定

冒頭に触れたように、2026年10月までにはさらなる改正が予定されています。それは、すべてのビール系飲料の税率1本化です。現在の発泡酒より少し高い、54.25円に変更する予定になっています。ビールはますます値段が下がり、第3のビールと発泡酒は値上がりになります。

昨今のコスト高等を考慮すると、今後すべてにおいて値上げになりそうな感じもします。現に、今回の酒税改正では業務用の生ビールそのものの税金は下がりましたが、コスト高を理由に値上げとなるようです。

買取金額について

350ミリリットル缶1本あたり6円～9円程度の価格改定であれば1箱(24本)の単純な変化は144円～216円程度になります。もちろん販売店によって多少変わりますのでこの限りではないと思います。買取価格に関しては、ビールは若干下がる可能性はありますが今のところ大きな変化はなさそうです。第3のビールは需要が少し減りそうな気がしますので、本体価格が上昇しても買取価格には今のところ影響していません。

参考までに350ml24本の買取価格の目安です。

◆ビール(各社) 2,000円～2,400円前後
◆発泡酒(各社)1,500円～1800円前後
◆第3のビール1,500円～1800円前後
在庫量や銘柄によって多少異なる場合がございます。また賞味期限によっても多少異なります。

最後に

いかがでしたでしょうか？今回は酒税改正によるビール系飲料の価格変化と買取価格についてお伝えしました。

個人的には麒麟淡麗グリーンラベルに氷を入れて飲む『アイスビール』がさっぱりして好みなので発泡酒を買いますが、今回の酒税改正では直接自分には影響はありませんでした。また、第3のビールが《新ジャンル》と言われるほど、ビールの特徴の苦味を少なくしたり、糖質・プリン体・カロリー・アルコール度数などを抑えた健康を意識したものも多く販売されています。今後は、それら嗜好品としての楽しみ方がより一層顕著に現れそうです。