買取店の査定で重要視しているシャネルの「シリアルシール」と「ギャランティーカード」

 

昨今、この重要視していたアイテムが廃止となりました。

（全ての商品ではなくバッグで、財布や小物には現在もシリアルシールが貼られています。）

 

ルイヴィトンでもシリアル刻印が無くなり、RFID（ICチップ埋込）へ移行したのも記憶に新しいです。

シャネルではギャランティカードが廃止になりました。

ただし シャネルの場合はICチップ埋込に変化した訳ではありません。

単純にカードやシールが無くなりました。

そもそもなぜ査定で重要視していたのか？

①製造年代の特定

②真贋判断

 

買取店での査定は この２点を「シリアルシール」と「ギャランティーカード」を含め様々な内容を確認しています。

では、この「シリアルシール」と「ギャランティーカード」をどのように見ていたのか？

そしてなくなった今、①製造年代の特定 ②真贋判断 ができるのか紹介させていただきます。

お気軽にお問い合わせください！

 

シリアルシール

商品の一つ一つに違う番号(シリアルナンバー)が振られており、シャネル製品には必ず付属している【シリアルシール】です。

通常のシールやテープと違い 剥がれづらいようになっていますが、使用の仕方や経年劣化によって剥がれてしまうこともあります。

 

基本的に剥がれづらい様に内ポケットや奥のほうなど、見えづらい箇所に貼られてています。

シリアルシールの偽装防止として ブラックライトを当てるとシールの端に ブランド名が入った部分が赤いリボン上に光り浮かぶようになっています。

【出典】かんてい局茜部店

さらに 無理に剥がした場合、シールの跡が残るようになっています。

また、シールの中央部に「×」印の切れ目が入っているので、剥がした際にシール自体がバラバラになってしまいます。

そのため シールが貼り替えできないようになっており、内装修理などで張り替えた場合 シールは貼り替えてもらえませんので、修理したものにはシールが紛失しているものも多くあります。

シールの有無だけでは本物か偽物は判断できません。

 

シリアルシールに記載されているシリアルナンバーでおおよその製造年が特定できます。

 

シリアルナンバーは7ケタまたは8ケタになっています。

(オールドシャネルやヴィンテージシャネルなどと呼ばれるんのは７ケタ前半以前の物を呼ぶことが多いです。)

 

このシリアルの下6ケタを除いた上1ケタまたは2ケタでおおよその製造年が判断ができます。

（7ケタであれば最初の数字、8ケタは先頭から2ケタの数字）

 

２０２１年５月頃にシリアルシールは廃止され、金属製プレートに シリアルナンバーが刻印されるようになりました。

【出典】かんてい局春日井店

シリアルシールの時のシリアルナンバーは【数字のみ】でしたが、

金属製プレートになったシリアルナンバーは【数字+アルファベット】に変更されました。

 

また、数字の文字列も【完全ランダム】になったため製造年が追えなくなりました。

 

シリアルナンバー	桁数	製造年
0****** ～	7桁	1985年 ～
1****** ～		1990年 ～
2****** ～		1992年 ～
3****** ～		1995年 ～
4****** ～		1997年 ～
5****** ～		1998年 ～
6****** ～		2000年 ～
7****** ～		2002年 ～
8****** ～		2003年 ～
9****** ～	7桁 / 8桁	2005年 ～
10****** ～	8桁	2006年 ～
11****** ～		2007年 ～
12****** ～		2009年 ～
13****** ～		2010年 ～
14****** ～		2011年 ～
15****** ～		2012年 ～
16****** ～		2013年 ～
18****** ～		2014年 ～
20****** ～		2015年 ～
22****** ～		2016年 ～
24****** ～		2017年 ～
26****** ～		2018年 ～
27****** ～		2019年 ～
29****** ～		2020年 ～
30****** ～		2021年 ～
31****** ～		2022年 ～

ギャランティカード

【出典】かんてい局春日井店

シャネル製品の一つ一つの商品に付属されている【ギャランティーカード】です。

シリアルナンバーと商品の品質を保証するための保証書です。

 

ギャランティーカードには商品に振られたシリアルナンバーと同じ番号が記載してあります。

 

１９９７年頃より右上に【丸シール】が付くようになりました。

２００３年頃よりブラックライトで文章の一部が発行するようになりました。

２０２１年５月頃よりギャランティーカードが廃止されるようになりました。

 

発光する場所には法則性があり、シリアルナンバーが7ケタであれば【最初の数字】

シリアルナンバーが8ケタなら【先頭から2ケタ】に対応する行が発光します。

シリアルナンバー	行数	ギャランティカードの説明文	言語
12 23	1	We certify the authenticity of this item and confirm	英語
13 24	2	that it has been subjected to the most exacting quality
14 25	3	control. Its high quality is a symbol of the fine reputation
15 26	4	of the Trademark.
16 27	5	Wir bestätigen, dass es sich um einen Artikel handelt,	ドイツ語
17 28	6	der während seiner Herstellung strengsten Kontrollen
18 29	7	unterworfen war, und dessen erstklassige Qualität
8 19 30	8	dem hohen Ansehen unserer Marke entspricht.
9 20 31	9	この製品は厳しい管理のもとに製造されたシャネル	日本語
10 21 32	10	社の商品であることを証明いたします。
11 22 33	11	このブランド・マークは最高級品質の象徴です。

※1～7番まではギャランティカードは光る加工はされていません。

 

   

丸シール

ギャランティーカードのシリアルナンバーが記載されている面の右上に貼られています。

 

偽造防止のため シールにはココマークの透かし施されています。

 

１９９７年頃（シリアルナンバー 4******あたり）から貼られるようになったもので それ以前の物にはシールはありません。

 

ブティックシールとリペアシール

シャネル製品には シリアルシール以外にゴールドカラーのシールが貼ってあるものがあります。

 

これは、日本国内正規店で購入された商品に貼られています。

通称【ブティックシール】

 

また、ゴールドカラーではなくシルバーカラーのシールも存在します。

 

これは、日本国内正規店で修理した際に商品に貼られます。

こちらは通称【リペアシール】

【出典】かんてい局万代店

 

記載してあるアルファベットでどこの店舗での購入または修理したかが分かるようになっています。

	都道府県	店名		備考
M.I	北海道	札幌丸井今井	sapporo Marui Imai
S.D	宮城県	仙台三越	SenDai mitsukoshi
C.S	千葉県	千葉そごう	Chiba Sogo
G.G	東京都	銀座	Ginza
G.Z		銀座並木通り	GinZa namiki douri
I.P		帝国ホテルインペリアルプラザ	teikoku hotel Imperial Plaza
I.S		伊勢丹新宿	Isetan Shinjuku
M.T		日本橋三越	nihombashi MiTsukoshi
N.T		日本橋タカシマヤ	Nihombashi Takashimaya
O.C		小田急表参道	Odakyu omotesandou
O.S		小田急百貨店新宿	Odakyu hyakkaten Shinjuku
S.I		西武池袋本店	Seibu Ikebukuro Honten
S.S		西武渋谷	Seibu Shibuya
S.T		新宿タカシマヤ	Shinjuku Takashimaya
T.T		玉川高島屋S.C	Tamakawa Takashimaya S.C
Y.S	神奈川県	横浜そごう	Yokohama Sogo
Y.T		横浜タカシマヤ	Yokohama Takashimaya
I.N	新潟県	伊勢丹新潟	Isetan Niigata
M.N	愛知県	松坂屋名古屋	Matsuzakaya Nagoya
N.T		JR名古屋高島屋	JR Nagaya Takashimaya
M.K		名古屋三越	nagoya MitsuKoshi
H.P	大阪府	ヒルトンプラザブティック	Hilton Plaza boutique
G.S		心斎橋ブティック	Shinsaibashi boutique	2016年4月頃より
S.B		心斎橋ブティック	Shinsaibashi Boutique	2014年3月移転
O.D		大阪心斎橋大丸	Osaka shinsaibashi Daimaru
O.H		大阪阪急ブティック	Osaka Hankyu boutique
O.T		大阪高島屋	Osaka Takashimaya
O.R		大阪リーガロイヤルホテル	Osaka Rihga royal hotel	2009年11月閉店
D.K	京都府	大丸京都	Daimaru Kyoto
K.T		京都高島屋	Kyoto Takashimaya
K.D	兵庫県	神戸大丸	Kobe Daimaru
S.B	岡山県	岡山天満屋	okayama tenmaya
H.F	広島県	広島福屋	Hiroshima Fukuya
I.Y	愛媛県	いよてつ高島屋	IYotetsu takashimaya
H.D	福岡県	博多大丸	Hakata Daimaru
K.I		小倉井筒屋	Kokura Izutsuya	2009年7月閉店
K.R	熊本県	熊本鶴屋百貨店	Kumamoto tsuRuya hyakkaten	2010年2月閉店
O.G	沖縄県	DFSギャラリア・沖縄	DFS Galleria Okinawa

ブティックシールとリペアシールは、２０１６年６月以降に廃止されました。

 

画像も送ってください！

「シリアルシール」と「ギャランティーカード」廃止による影響

①製造年代の特定

シリアルがランダムになったことで 製造年代の特定が不可能になりました。

少なくとも「2021年春以降に製造されている」という事はわかりますが、それ以外は完全に不明です。

 

これまでは年代が特定できていたため、同じ商品・同じ状態でも古い方が安くなる傾向にありました。

 

今後はシリアルナンバーでの製造年が判断できないため「5年前購入の未使用品」と「昨日購入の未使用品」の買取額が同じ、ということもあり得るようになります。

 

②真贋判断

「シリアルシール」と「ギャランティーカード」がなくなったことで、真贋判断の材料が少なくなりましたが、真贋判断は他の内容でも確認しております。

 

また金属製プレート（メタルプレート）での判断も増えました。

買取もお買い物も安心してご利用ください。

 

変移まとめ

製造年	シリアルナンバー	桁数	備考
1985年～	0******～	7桁
1990年～	1******～
1992年～	2******～
1995年～	3******～
1997年～	4******～		Gカードに丸シール(ココマーク)が付くようになる
1998年～	5******～		シリアルの「0」の中に斜線が入るようになる(52*****～58*****あたり)
2000年～	6******～
2002年～	7******～
2003年～	8******～		Gカードの文章がブラックライトに光るようになる
2005年～	9******～	7桁/8桁
2006年～	10******～	8桁
2007年～	11******～
2009年～	12******～
2010年～	13******～
2011年～	14******～
2012年～	15******～
2013年～	16******～
2014年～	18******～
2015年～	20******～
2016年～	22******～		ブティックシール廃止になる
2017年～	24******～
2018年～	26******～
2019年～	27******～
2020年～	29******～
2021年～	30******～		シリアルシールとギャランティーカードが廃止され、 ランダム化されたシリアルが金属製プレートに刻印されるようになる (RFIDタグ 2021/5頃～)
2022年～	31******～