2023/07/31スタッフブログ

腕時計はなぜ頻繁に値上げするのか？内外価格差とは｜質屋かんてい局須賀川店｜Pawn shop

最初にこの記事を書いたのが2022年1月でしたが、その後各ブランド幾度となく値上げが繰り返されてきました。最近ではHPに価格表示をしなくなったブランドもあります。今回は値上げの理由と価格推移、そして時計を購入するタイミングについてお伝えできればと思います。

値上げの仕組み
値上げの理由『内外価格差』とは
値上げのブランド
中古市場に与える影響は
最後に

値上げの仕組み

まずは腕時計の値上げについてお伝え致します。輸入腕時計の多くが本国（スイス等）のメーカー指示により価格改定が行われます。これにより日本の販売店（正規代理店）では有無を言わさず一斉に価格を変更しなければなりません。様々なケースがあるようですが、全ての品番で値上げが行われる場合は《店頭在庫の金額も変更》になります。

これまでは年に1回あるかどうかという位でしたが、ここ数年は年に2回位価格改定をおこなっているメーカーが多いです。
腕時計の数％となると金額でいうと数万円変わってくることもあるので大きな影響になります。

値上げの理由『内外価格差』とは

ではなぜ値上げが行われるのか。もちろんコストの上昇や、人件費等も理由にありますが、メーカーHP等でよく使われるのが【内外価格差の調整】と記載されることがあります。これは腕時計が正規の販売価格で世界各国同じくらいの価格で販売するために調整します。との意味合いになります。
輸入品の多くは円安になると日本での販売価格は上がるのが一般的ですので為替の影響が大きく関わってきます。そのため、世界中で一斉に価格改定を行う場合もあれば、特定の国だけ価格改定を行う場合もあります。

ちなみに、時計に限らず現在円安の日本だと外国人旅行客からすれば自国よりも『安く』ブランド品が買えると、訪日外国人の多い地域のブランドショップはとても混雑しているようです。

値上げのブランド

具体的にどんなブランドが値上げになったか。特に変化の大きかった、2022年前半の例になります。

ROLEX(ロレックス)2回値上げ。合計10％前後。

IWC(アイ・ダブリュー・シー)値上げ実行。9月に再値上げ。

他のリシュモングループでも値上げ。

OMEGA（オメガ）全体でおよそ7％値上げ。

他のスウォッチグループでも値上げ。

LVMH系列で再値上げ。

シャネルも11月に値上げ。

他のブランドの多くも2022年は特に値上げラッシュのタイミングでした。
2023年も1月1日からロレックスが値上げし、他のブランドの多くもこれまでに1～2回程度値上げをしています。イメージ的にここ2～3年でトータル15％～20％位価格が上がったように思えます。

中古市場に与える影響は

日本での正規品の販売価格が上昇すれば中古相場も上昇する可能性が高くなります。すぐに価格に影響するとは思えませんが、じわりじわりと上昇する場合が多いです。
メーカーでは定期的にモデルチェンジと言われる品質改良・デザイン変更をする事があります。5年位でマイナーチェンジをするメーカーもあれば搭載する機械も変えるフルモデルチェンジをする場合もあります。その際に価格を見直す事も多く、スペックがアップした分、販売価格もアップする場合が多くあります。その為、今後の腕時計市場の動向を鑑みると、購入を検討している方は早い方が良いかもしれません。

逆に、売却を検討の方は難しいタイミングだと思います。買取価格は市場の流通量と人気の有無によって変わりますので一概には言えない部分が大きいからです。新型が発表されると旧型の人気が出たり、メーカーの生産体制が整い在庫が多くなると相場が下がったりするからです。
また、最近では投資目的のアイテムとして腕時計が着目され一気に取引相場が上昇した事もありました。

すぐに価格に影響するモデルもあればそうではないモデルもありますので購入/売却をご検討中の方はお気軽にご相談ください。