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オールドレンズの落とし穴

こんにちはかんてい局南熊本店黒田です。

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マミヤという中判カメラの代表的なメーカーの

大口径単焦点レンズです。

F1:1.9という大口径。これだけ明るければとろけるボケが味わえそうです。

ところがこのレンズには重大な欠陥が・・・。

レンズ越しの景色に問題がないように見えるのですが、

強い光を当ててみると・・・

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どっから湧いてきたんだという真っ白い濁り!

通称バルサム切れ、バル切れという状態です。

カメラのレンズは複数の凹凸レンズを綿密に組み合わせて解像度を高くしたり

収差と言われる歪みや色ずれを抑えたりします。

しかしレンズ面の表面を光が通過するたびに乱反射が起きて、それはフレアとかゴーストとなって

写真に影響をもたらします。レンズ表面の数は少ない方が都合がいいので

隣り合って動かないレンズ同士は接着剤で貼り合わせます。

これが劣化してしまうと白い濁りとなって現れます。

その昔は化学的接着剤の代わりにカナダバルサムという樹液を使ていたことから

バルサムという名称が使われるようになりました。

劣化の原因は熱や湿気だと言われています。

レンズに強い光が差し込む状態、つまり逆光の環境にあると

途端に解像度ダダ落ちになってしまう恐ろしい病気です。

悪い部分を分解して取り外して

何と湯煎にかけたり

はたまた電子レンジにかけたり

加熱して接着剤を溶かして分離してまた組み上げる

等という離れ業をやってのける人もいるようですが、

根本的な解決方法はなさそうです。つまり不治の病なのです。

古いレンズを使うときには気を付けたいポイントですね。